春を楽しむボタニカル・ライフ。
Faux Flowers Are Beautiful
花を買い、飾るという行為は素敵な習慣だ。でも東京は時間の流れ方がスピーディで、住んでいる僕らだってせかせかしてしょうがない。買ったはいいものの大して眺めることなく枯れてしまう儚さよ。だから『Swimsuit Department』の郷古隆洋さんに〈イケア〉の造花のクオリティの高さを教えてもらってすぐに買った。飾ってみると日本のそれとはクオリティが段違いで、植物の種類も豊富で華やか。倉俣史朗の名作チェア「ミス・ブランチ」でアクリルに閉じ込められたバラの造花を最近鑑賞したこともあって、造花に対する好感度が急上昇中。空のワインボトルや、民藝の水差しに雑に飾っている。あえてタグをつけっぱなしにするのも好き。 新生活とファッション
Feeling Lucky!
あまりにもよく知っているせいで、その偉大さに気づきにくいものってある。最近、そう思ったのが、このゾウのじょうろ。だって、「ゾウ」を「じょうろ」にしちゃったんだぜ? 鼻から水が出るんだぜ? 「MoMA」のパーマネントコレクションに収蔵されたっておかしくないよ。とは褒めすぎかもしれないが日本生まれの偉大なデザインを、先日ハワイに住む友人が使っていて、強く影響されてしまった。使ってみれば見た目のかわいさに加え、軽量であることやしっぽの部分がフックに引っ掛けやすくなっていたり、機能性も備えていたことを知る。小サイズも最高にキュート。
Succulent Hydroponics
よくある多肉植物も、育て方を変えれば全然違うものに見えてくる。吉祥寺の『OUTBOUND』の窓辺に並んだガラス容器に浮いた姿を見たときは、その生々しいインパクトに慄いた。この浮遊感。そして上部の重さに対して、あまりに頼りない根っこよ。少しこだわりを見せたいのが容器部分。店主・小林和人さんはスウェーデンのガラスメーカー〈スクルーフ〉のものを。これは惜しくも現在は廃番になってしまったモデルだが、似たような商品はありそうだ。インテリアスタイリスト・竹内くんは「イタリアの工業デザイナー、ジョエ・コロンボの『スフェリコ グラス』なんてどうですかね? 幾何学的なフォルムが多肉とも合いそうです」と言っていた。