自己判断でETCをつけちゃダメ!? このウワサの真偽はいかに
ETCは自分で装着することも可能?自己判断でつけちゃダメ?いったいどっち?
ETCは、高速道路や有料道路の料金所に設置された路側アンテナと、車両に搭載されたETCカードを挿入した車載器とを通信させることで、支払いを完了させる便利なシステム。車両を停止させることなくスムーズに料金所ゲートを通過できる上、お得な割引きやサービスを受けられることもあり、クルマ同様、バイクへの普及も急速に広まっています。 【画像】ETCの取り付けについての噂を画像で見る(10枚)
バイクにETCを装着したいと考えたとき、「ETC車載器を自分で取り付ければ、お店に頼むよりもコストを抑えられるのでは」と思ったことのあるライダーも少なくないかもしれません。 しかしネットでは、「ETC車載器を自分で取り付けることは禁止されている」という内容の記事や、「自分でETC車載器を買って取り付けてみた」といった類の記事の両方を目にすることがあります。いったいどちらの情報が正しいのでしょうか。 ETCシステムの管理運営をするITSサービス高度化機構(ITS-TEA)のHPには、「ETC車載器の取付にあたりましては、アンテナの取付位置・電波受信部の方向、電源の取り方など、必ず車載器メーカーが指定する方法で行なって下さい。メーカーが指定する方法以外(シガーソケット等による簡易取付など)で取り付けた車載器は、道路事業者が定めるETCシステム利用規程違反となるため、利用することができません。」と明記されています。 また利用規程違反となるだけでなく、作業中の手順を間違えれば感電や故障の原因につながったり、配線ミスでゲートが開かず、思わぬ事故を招いたりする危険性もあります。 つまり、ETCを自分で取り付けること自体に違法性はなく、ある程度の知識と技術があれば装着することは可能ではあるものの、安易に自己判断で装着するのは危険ということです。
なお、バイク用のETC車載器はクルマ用よりも高価に設定されている場合が多いため、費用を抑えるためにも「クルマ用をバイク用として使えないか……」と考える人もいるかもしれません。 しかしバイク用のETC車載器が高いのには、れっきとした理由があります。 雨風に晒されることの多いバイク用のETC車載器は、防水性、防塵性、耐振動性など、クルマ用に比べると精度が高く設計されています。そのため、精度の落ちるクルマ用をバイクに取り付けると壊れやすかったり、誤作動を起こしたりという可能性が高いようです。またETCシステム利用規程でも、安全上の観点からも控えるべきとされています。 またETC車載器をうまくバイクに装着することができても、セットアップをおこなわなければETCを利用することはできません。 セットアップとは、ETC車載器に車両情報などを登録して、利用できるようにする作業のこと。高度なセキュリティ処理をおこなうため、審査を通った登録店しかその作業をすることを認められていません。