支持派も失望派も。米アスリートはトランプ大統領誕生をどう受け止めたか
米大統領選は11月8日に投開票され、共和党のドナルド・トランプ氏が民主党のヒラリー・クリントンに勝ち、第45代大統領に就任することが決まった。 トランプ氏は「米国を再び偉大にする」というキャッチフレーズを掲げ、既存の政治や生活に不満を抱く、低所得層や無党派層の支持を得たといわれている。 米アスリートたちは、トランプ大統領誕生にどのようなリアクションをしたのか。 トランプ氏は、選挙運動中に、女性に対する蔑視発言や人種差別と受け取られる発言もした。さらに自身の女性蔑視発言を弁解するため「これはロッカー・ルームトークだ」と話し、男子選手がロッカールームでするような他愛のないことで収めようとしたことから、スポーツ界からも反発を受けていた。 NFLペイトリオッツのQBで、スター選手のトム・ブレイディは、選挙運動中からトランプ氏との関係が注目されてきた。ブレイディはトランプ氏が大統領選に立候補する以前から友人としてつきあいがあったのだ。トランプ氏はペイトリオッツの試合をたびたび観戦し、ロッカールームのなかで選手たちと相当な時間を過ごしてきたといわれている。 ニューイングランドスポーツネットワークの報道によると、ブレイディはトランプ氏の当選から一夜明けた9日(日本時間10日)、「ワイフは、あなたは政治についてコメントするべきではないという意見。僕もそれが正しいと思う。僕はどんなときにでも勝者のために喜びたい。それはビル・クリントン大統領のときも、ブッシュ大統領のときも、オバマ大統領のときも同じ。カブスが勝ったときも、キャバリアーズが勝ったときも」と話し、トランプ氏と一定の距離を置き、政治に関する発言をしない姿勢を明らかにした。 FOXスポーツは、アスリートたちのツイッターやSNSによるトランプ勝利に関するコメント、ツイートをまとめた記事を掲載した。 NBAキャバリアーズでプレーするイマン・シャンパートは、「どうか、正しいことをしてほしい」と嘆きと懇願のツイート。前後のツイートを見ていると、どちらの候補者を支持していたかは明言していないが、クリントン候補を支持していたことが見て取れる。 NFLのニューヨークジャイアンツやアトランタファルコンズなどでDEとして活躍したオシ・ユメニオラは、ナイジェリア人の両親のもと、英国ロンドンで生まれた選手。ユメニオラは「動揺するのではなく、どんなことでも起こり得るのだという事実を受け止める機会にしないといけない」と冷静な言葉を投稿した。