南海トラフ臨時情報から1週間 避難所設置、自治体独自に判断
南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)の初めての発表から、15日で1週間となった。最前線で備えに追われた自治体は対応に苦心。住民の不安を解消するため、独自判断で事前の計画にない避難所設置に動いたところもあった。林芳正官房長官は通常より警戒度の高い防災対応の呼びかけについて、地震活動や地殻変動に特段の変化が観測されなければ午後5時で終了する予定だと明らかにした。 これに先立ち和歌山県白浜町は15日午前、白良浜を含む閉鎖していた海水浴場全4カ所を再開した。観光地は当面、警戒を続けながらの運営となりそうだ。 南海トラフ地震による被害が想定される自治体の多くは、8日の臨時情報発表後に避難所を開設した。高知県四万十市は9日朝までに13カ所で設置。避難所について防災計画には明記していなかったが、避難先の確保が困難な住民がいる可能性を考慮した。 8日に14カ所設けた同県三原村の対応も計画にはなく、担当者は「村民の混乱を想定した」と説明。避難者はいなかったという。