「MRJ」と「あいち航空」ミュージアム開館 ── MRJ組み立て見学が人気
組み立て工程を初めて一般公開 「MRJミュージアム」
隣接する「MRJミュージアム」は、広さ約1150平方メートル。MRJの最終組み立てを行う三菱重工業小牧南工場内5階に設置された。2階では実際に飛行機を組み立てる様子が初めて一般公開されている。 MRJ開発製造本拠地であるだけに、展示室では、MRJの実物大模型があるほか、操縦室や客室が再現され、シートに座ることもできる。MRJの技術開発や生産に関する内容をタブレット端末で視聴するコーナーや、機体に使用されている本物のパーツ類の見物もできる。 見学は公式サイトから事前予約が必要。予約は1日10枠分の2カ月先までを受け付けているが、すでに3000人以上の予約が入り、12月と翌2018年1月は空きがほとんど無いという(12月6日現在)。
愛知県は特区で一大集積地形成を目指し、航空産業関連事業所など誘致
世界の航空機産業は中・大型機でボーイング社(米国)とエアバス社(フランス)がほぼ市場を独占し、日本はまだ米国のおよそ1割と大きく水を開けられている。そんな中、愛知県は、将来大きな成長が期待できる宇宙産業と合わせて、航空宇宙産業の世界三大拠点を目指し、岐阜、三重、長野、静岡など中部5県にまたがる一大集積地形成を図る国家戦略総合特区「アジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区」に指定されていて、県営名古屋空港周辺地域に航空機産業に関連した事業所や文化・展示施設を積極的に誘致している。 三菱重工業もこの構想に応えるとともに、MRJの理解促進や航空機産業について子どもたちに興味をもってもらいたいとMRJミュージアムを整備した。あいち航空ミュージアムとも連携しながら、集積地構想を盛り上げていく構えだ。年間10万人の来場を見込むという。 【あいち航空ミュージアム】入場料は、大人1000円、高校・大学生800円、小・中学生500円。開館時間は午前10時から午後7時まで。火曜休館。 【MRJミュージアム】入場料は、大人1000円、高校・大学生800円、小・中学生500円。安全上の理由で未就学児は入場不可。火曜休館。見学は公式サイトから事前予約が必要。15人1組の90分間で、案内役1人が同行する。昼の1枠は英語案内見学コースもある。 (斉藤理/MOTIVA)