フジロックから衝撃……17回目の「北のロックの祭典」RSR誕生の裏側
RSRのバックステージで誕生したバンドも
そして、フェスといえば楽しみなのがステージ名です。RSRでもここ数年、『def garage』『RAINBOW SHANGRI-LA』という2ステージが登場しました。これは、出演してほしいアーティストを頭に描きながらステージ名を決めているということ。『def~』は「最高のガレージ」……デビューから数年の若手アーティストに最高の舞台を、そして『RAINBOW~』は人種や性別にとらわれない十人十色の優れた世界観を、という意味が込められています。 もう一つ、フェスの醍醐味はアーティスト同士の交流が活発化すること。2012年にRSRを機に、RCサクセションの仲井戸麗市らで結成されたthe day(ギター・仲井戸、ドラム・中村達也、キーボード・蔦谷好位置、ベース・KenKen、サックス・前田サラ)がバンドとしての活動を継続していたり、今年もさまざまなセッションがあったりと、フェスでしか味わえない組み合わせもたくさんあります。 「アーティストが集まると、自然に『何かしようよ』という話になるんですよね。そのきっかけ作りにRSRがなっているのであれば、それはとても嬉しいことです。the dayはRSRのバックステージでできたバンドですから。20代から60代という幅広いメンバーがそろって、何かしらのものが生まれるのは、音楽の素晴らしさの一つだと思います。そして、アーティストだけでなく、僕以外のスタッフもいつも『RSRでこんなことをしたい』とアイディアを話してくれます。アーティストとスタッフが本当に音楽が好きで、寝ないで作業をすることもあり疲労も凄いんですが、本当に音楽が好きなオーディエンスの笑顔を見ると、全部チャラになっちゃうんですよね」と若林さん。
演者・聴衆・裏方の三位一体で日の出を迎える
2015年の見どころも「さまざまなミュージシャンのコラボレーションは楽しみですし、安全地帯や佐野元春さんのような、一声聴けば誰が歌っているかわかる音楽のパワーも感じてもらいたいです」とのこと。このように、オーディエンス。アーティスト・スタッフが三位一体で完成させていくのが、「ロックの聖地」なのです。 そのほか、10-FEETやASIAN KUNG-FU GENERATION、東京スカパラダイスオーケストラといったフェス常連組の他、a flood of circle、tricotなど若手注目株など100組近いアーティストが出演するRISING SUN ROCK FESTIVAL 2015 in EZO。一部テントサイトはすでに売り切れていますが、観覧チケットは発売中ですので、この夏はロックの聖地を訪れてみてはいかがでしょうか。 (橋場了吾/REAL MUSIC NAKED)