本木雅弘「これまで仕事を続けてきたことへのご褒美」小泉今日子と32年ぶり共演「菩薩のような母性が…」
俳優の本木雅弘(58)が31日、都内で行われた映画「海の沈黙」(監督若松節朗、11月22日公開)舞台あいさつに出席し、女優の小泉今日子(58)との32年ぶりの共演を振り返り、喜びを伝えた。 【写真】<映画「海の沈黙」舞台あいさつ>笑顔で登壇する小泉今日子(左)と本木雅弘 (撮影・白鳥 佳樹) 本木は、会場後方から小泉今日子とともに登場。小泉に手を差し出し、エスコートしながらステージに上がった。初の倉本聰作品に「役者としてもがくばかりの日々でした。若松監督、小泉さん、中井さん…、スタッフに救われ、包容力に助けられ、なんとか撮影を終えることができました」と胸を張る。 小泉演じる田村安奈を田村修三(石坂浩二)と取り合う役どころ。大先輩の石坂浩二と同年代を演じる事は「キャリアの中でそんな瞬間が来るとは思わなかった…必死に老けました」と簡単なことではなかったようだ。 作品では、年齢差を感じさせない関係性が表現されていて「石坂さんと夫婦に見えている小泉さんがまた、凄い」と隣に座る小泉に目を向け、同年代の小泉のおかげで「安心して、胸をかりてという感じだった。私にとってはこれまで仕事を続けてきたことへのご褒美」とはにかんだ。 昭和のアイドル界を引っ張ってきた小泉とは32年ぶりの共演。「互いの15、16の頃の顔がそのまま重なっていく。小泉さんは菩薩のような母性も凝縮されて…」と印象を伝え、「変わってないっちゃ変わってない。本木さんは本当に自己肯定力が弱い…。ずっと15歳の時からいまだに、自己肯定力が低すぎていつも悩んで、いつも反省している。だからこそ、あんな役ができる」と語った小泉と、ほほ笑み合った。 「北の国から」「前略おふくろ様」などの名作を手掛けてきた倉本聰氏が、「どうしても書いておきたかった」ドラマを映画化した本作。ある事件を機に人々の前から姿を消した天才画家・津山竜次(本木雅弘)の想いや、美と芸術への怨念、過去に迫り、「美とは何か」をめぐるドラマと大人のラブストーリー。 この日、共演の小泉今日子、中井貴一 石坂浩二、仲村トオル 菅野恵、佐野史郎、若松節朗監督、演出・脚本の倉本聰氏も登壇した。