宇多田ヒカル「Automatic」がヒットした理由とは!? アメリカ出身音楽博士が解説!「ほかのアーティストとは違うレベルで、J-POPと洋楽を1つにした」
山崎怜奈(れなち)がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「山崎怜奈の誰かに話したかったこと。(ダレハナ)」(毎週月曜~木曜13:00~14:55)。今回の放送は、音楽博士のドクターキャピタルさんをリモートゲストに迎え、お送りしました。
◆圧倒的なレベルでJ-POPと洋楽を1つに!
「ダレハナ」には度々ゲスト出演していただき、人気楽曲のヒットの由縁を分析&解説してきたキャピタルさん。前回出演時は、世界的にヒットしたCreepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」を深掘りしてくれましたが、今回ピックアップするのは、デビュー25周年を迎えた宇多田ヒカルさんのデビューシングル「Automatic」です。 同曲は1998年12月9日にリリースされましたが、当時のキャピタルさんはアメリカ在住。しかし、「アメリカでもうわさは聞いていましたし、デビューしたときはかなり衝撃的でした」と振り返ります。 そんな宇多田さんの魅力を伺うと、「ほかのアーティストとは違うレベルで、J-POPと洋楽を1つにしましたね。“洋楽に憧れて音楽をやっている”というよりも、彼女は洋楽のアーティストそのもの。ヒップホップの要素や新鮮なリズムの取り方、メロディー、ソウルフルな歌い方、すべてが素晴らしい!」と称賛します。 デビュー曲「Automatic」にしても、「歌い出しから素晴らしくて、“七回目”の“なな”を分けて、すごい間をつくっているのが新鮮。“な”と歌った時点では何の言葉かまだ分からないし、次に何がくるのか気になって、無意識のうちに曲に引っ張られている」とキャピタルさん。 さらには、「リズムも独特な譜割りで、1行目だけでも、とても複雑だけどノリやすくて面白いし、歌詞とメロディーのフィット感も良くて、彼女のメリスマ(音の一節に対して複数の音が重なって歌い上げるテクニック)が本当に素晴らしい! その表現効果によって、ホンマに心を込めて歌っているのが伝わってくる」とも。 しかも、リリース当時の宇多田さんは15歳という若さで、「ここまで高い完成度のものを15歳でできるのは、ありえないくらいにすごい! バックボーカルも美しくて、本当に“宇多田ヒカル”というジャンルになっている」と賛辞は止まりません。