U-23日本代表・大岩剛監督、カタール戦へ「選手のモチベーションも高い」 中東勢には9戦無敗「ピッチで11対11の戦いに勝ちたい」
【ドーハ24日=山下幸志朗】パリ五輪アジア最終予選を兼ねたU-23(23歳以下)アジア杯で、日本は25日午後5時(日本時間午後11時)から準々決勝で開催国のカタールと対戦する。A代表の国際サッカー連盟(FIFA)ランキングは日本が18位で、カタールは34位。この日は試合会場で公式会見が行われ、大岩剛監督(51)はチーム結成以来、9戦無敗の中東勢との大一番へ自信を示した。 勝てば8大会連続の五輪出場にあと1勝と迫り、敗れれば1992年バルセロナ五輪以来の予選敗退。カタールとの大一番を前に大岩監督は、自信に満ちた表情で海外メディアからの質問に応えた。 「1次リーグは非常にいい準備をして試合に臨めました。引き続き良い準備をして、選手のモチベーションも高い」 韓国に敗れ、2勝1敗だった1次リーグでは23人中22人の選手を起用。準々決勝は中2日での戦いとなるが、細かな選手の入れ替えで、疲労を分散させてきた。カタールは1次リーグ最終戦で先発を10人変更、中3日でこの一戦を迎えるなど、休養は十分だが、日本も戦闘態勢は整っている。 カタールは1次リーグを2勝1分けで突破。3試合とも相手にボール保持率で上回られながらも、カウンターを武器に勝ち上がってきた。「カウンターに注意しないといけない。観客の後押しは大きな力になるが、ピッチで11対11の戦いに勝ちたい」と指揮官。相手の武器を封じて、ホスト国の大声援を黙らせる。 吉兆を示すデータもある。2022年3月のドバイ杯から結成された大岩ジャパンはこれまで中東勢と9試合で7勝2分けの無敗。カタールとは同ドバイ杯で2-0、23年杭州アジア大会で3-1と2勝している。しかも中東勢との9試合で計2失点と堅守も光る。1月にA代表のアジア杯を視察した指揮官は年々、存在感を増す中東勢への対策として、大会直前の11日にU-23イラク代表と練習試合を組むなど、綿密な準備をしてきた。 開催国が相手で完全アウェーの状況が予想されるが、主将のMF藤田は「アグレッシブにプレーして自分たちの強みである、攻撃や守備の部分を見せていきたい」と言い切った。悲願のメダル獲得へ、パリへの歩みは止めない。
■サッカー男子・パリ五輪への道 U─23日本代表はアジア最終予選を兼ねたU―23アジア杯カタール大会で五輪出場を目指す。1次リーグB組を2勝1敗の2位で終えた日本は、決勝トーナメントに進出。大会で3位以内に入れば五輪の出場権を獲得する。4位の場合は、アフリカ予選4位・ギニアとの大陸間プレーオフ(5月9日、パリ近郊)に回る。