大森元貴

　昨年の日本レコード大賞を受賞したことでも知られる人気バンド「Ｍｒｓ．　ＧＲＥＥＮ　ＡＰＰＬＥ」の新曲『コロンブス』のミュージックビデオ（ＭＶ）が大炎上した問題で、テレビ局の対応にも疑問の声が出ている。 ◆『Mrs．GREEN APPLE』新曲『コロンブス』MVの一場面【写真】 　１２日に公開されたＭＶは、バンドのメンバーが西洋風の衣装に身を包み、類人猿に乗馬やピアノを教えたり、人力車を引かせたりする内容。これが「大航海時代の先進文明人が、『猿』に文明を教える、調教する、あるいは使役するビジュアル」「植民地主義と奴隷制の肯定」「世界史を勉強した人が関係者に一人もいなかったのかな？」「ペリーって名前にしたら自虐が効いててよかった」などとＳＮＳで批判が殺到し、１３日にＭＶは公開停止に。ボーカル・ギターの大森元貴が公式サイトで「あらゆる可能性を指摘して別軸の案まで至らなかった我々の配慮不足が何よりの原因です」などと謝罪文を発表する事態となった。 　炎上が広がる前の１３日朝、民放各局は「ＴＨＥ　ＴＩＭＥ，」（ＴＢＳ）「ＺＩＰ！」（日本テレビ）「めざましテレビ」（フジテレビ）「グッド！モーニング」（テレビ朝日）などの情報番組が、そろってミセスの新曲を紹介。ＭＶ映像とともに「コロンブスに変身」「偉人になりきり時空の旅」などと好意的に取り上げていた。 　しかし夕方以降、一転して公開停止を報道することに。１４日放送予定の「ミュージックステーション」でも、ミセスの歌唱曲の変更が発表された。このためＸ（旧ツイッター）では「テレビ番組で放映の許可が出たのか。各キー局凄いな（全く褒めてない）」「メディアの思考停止っぷりがすごい」「アーティストさんは無知で無邪気なだけだと思うが、仮にもマスメディアがこれはありえないだろ」「２０１６年に欅坂４６のナチス衣装が世界的に大問題になったばかりなのに、そこから何も学ばず」など、あきれた反応が広がっている。