<解説>小芝風花、実写映画「魔女宅」から10年 出世作「トクサツガガガ」経て、いまや映像界でひっぱりだこ
◇話題になった「波よ聞いてくれ」の“超絶やさぐれ女”
2020年以降に目を向ければ、続編や劇場版も制作された「妖怪シェアハウス」(テレビ朝日系、2020年)に始まり、「モコミ~彼女ちょっとヘンだけど~」(同、2021年)、「彼女はキレイだった」(カンテレ・フジテレビ系、2021年)、「事件は、その周りで起きている」(NHK、2022年)、「波よ聞いてくれ」(テレビ朝日系、2023年)と主演連ドラがずらり(『彼女はキレイだった』は中島健人さんとのダブル主演)。
上記の作品以外にも、単発ドラマや映画で主演を務め、主演ではなかったとしてもヒロインか、それに続く主要な役どころを担うなど、いまの映像界を語る上で欠くことのできない俳優の一人になったことがうかがえる。
中でも「波よ聞いてくれ」では、金髪がトレードマークの“超絶やさぐれ女”に扮(ふん)し、キレのあるマシンガントークを繰り広げる姿が放送時、大きな話題に。当初、小芝さんのパブリックイメージとはかけ離れた役のため、原作ファンなどから「合わないのでは?」と心配する声が少なからず聞こえていたが、ドラマの初回から、そのよどみないせりふ回し、絶妙な「間」で視聴者の心をグッとつかみ、「2024年 エランドール賞」新人賞へとつながった。
◇“4期連続”出演中 朝ドラヒロインに推す声 来年は大河にも
現在、「波よ聞いてくれ」から木曜劇場「大奥」まで、主演含むメインキャストとして4期連続でドラマにレギュラー出演中の小芝さん。数年前から朝ドラヒロインに推す声が上がっていたが、先日、朝ドラと並ぶNHKの人気作、大河ドラマへの出演が発表された。
作品は、横浜流星さん主演で2025年に放送されるNHK大河ドラマ「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)~」。小芝さんにとって、初の大河ドラマで、主人公の蔦屋重三郎(つたや・じゅうざぶろう、横浜さん)の幼なじみで、“伝説”の遊女・花の井(五代目瀬川)を演じる。
現在26歳で、4月には27歳の誕生日を迎えるが、バラエティー番組などで見せる、心なごむ愛らしさはデビュー当時から不変。一方で、俳優としてステップアップを続ける小芝さんの今後の活躍に、引き続き注目したい。