選手権準優勝でシーズンを終え、来季は新体制で新たなステップへ。立川・皆本晃「3年後くらいから立川の逆転のフェーズが始まる」【第29回全日本選手権|ミックス/名古屋オーシャンズvs立川アスレティックFC】
5年後や10年後、100年後を見据えたクラブ作りをしなくてはいけない
──代表理事としての皆本選手にお伺いしますが、今シーズンも新井裕生や菅谷知寿といった目立った活躍をした選手が他チームからのオファーを受けて退団する事が決まっています。このように結果を出したがからこそ、戦力が流出することについてはどう感じていますか。 先ほども話したように、このクラブには選手が育つ土壌があって、選手たちは私たちの想像以上のスピードで伸びているので、クラブの運営が追いついていない現状があります。やろうと思えば選手を引き留めることも出来るとは思いますが、クラブを潰すわけにもいかないのでそこは判断をしなければなりません。もちろん大切な選手たちには残ってほしいですし、クラブとしてもいい条件を提示したいですが、それでクラブが潰れてしまったら元も子もありません。目先の1、2年だけではなく、5年後や10年後、100年後を見据えたクラブ作りをしなくてはいけないので、選手が流出することはもちろん悔しいですが、それでも残ってくれる選手は成長してくれる事を信じて育てていければと思っています。僕の感覚では3年後くらいから立川の逆転のフェーズが始まるかなとは思っています。そこに向けてチームを良い状態にできるように頑張っていきたいです。 ──代表理事と選手の二足のわらじを履いて過ごしたこの2シーズンですが、今日のパフォーマンスを見ているとまだまだやれるなと感じました。 やれるなとは思ってないです(笑)30分プレーする体力ももう持っていないですし。しかし、フットサルの技術が下手になったとは思っていません。フットサルという競技の特性上、交代すれば技術は発揮できますが、交代の頻度も多くなって、パフォーマンスを発揮できる時間も短くなっていますね。 ──年を重ねて走れなくなっても、フットサルの技術は落ちないと沖縄SVの高原直泰さんもおっしゃっていました。 高原さんの境地までいけているならよかったです。(笑) ──皆本選手のやられている事は高原さんと近い部分もあるのではないですか? そうですね、ほぼ一緒だと思います。高原さんは既に現役を終えられていますが、本来は僕も辞めることが出来るように選手を育てなければならないし、補強もしなければならないと思っています。僕がずっと出ているようじゃダメだと常に思っていますが、プレーは全力でやりますし、若い奴に負けないという思いは常にあります。まだ動けるうちはプレーの中で激しさを見せて、周りの選手に刺激を与えられればと思っています。そういう思いで毎日やっていても、「お前のほうが」と言われるような選手が出てきて辞めたいですね。 ──上村選手はこのクラブでこれからもプレーしていくという話を聞かせてくれました。こういった選手とこれからもチームを作っていくのですね。 こういった環境の中でもチームに残ってくれる(上村)充哉のような選手は大事にしなければいけないと思っています。もちろん、他のチームのオファーに比べれば報酬は低いのかもしれませんが、彼を含めた他の選手の環境も少しずつですが、改善することが出来ているのではないでしょうか。 ──明日からオフシーズンとなります。 練習はしなくてよくなりますが、明日も営業がとんでもない数が入っています。近いうちに金満クラブになっているといいですね。(笑)
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