学校に通えなくなった14歳の少女 「手話カフェ」と出会い一歩を踏み出す 福岡
手話カフェでの出会いが運命を変えた
あっぷりてぃが週1回開いている手話カフェは、多くの人に手話に触れてもらおうという企画で、難聴のスタッフが企画運営しています。 もともと小学校時代に手話を学んでいた桃子さん。あっぷりてぃでの出会いが、運命を大きく変えました。
■桃子さん Qイチ押しの手話は? 「カフェオレ!」 ■あっぷりてぃ代表・梶本真佑さん 「手話カフェに来て2回目か3回目くらいに、お母さんから実はこういったことがあって来ていると聞いた。学校だけが全てじゃないと思うので、学校以外でもたくさん楽しいことあるよって伝えられたらいいねというお話をしました。」
4月、桃子さんの自宅を訪ねると、 ある準備が進められていました。 ■桃子さん 「企画書がこれなのですが、しゅわっぷる(手話カフェ)で職場体験をさせてもらうことになって。おもしろい企画を考えとってって言われて考えました。」 あっぷりてぃの代表、梶本さんからカフェの職場体験に誘われ、イベントの企画を頼まれていたのです。 ■桃子さん 「似たような単語を2つ言うけん、当ててね。」 ■母親 「ずっとあっぷりてぃでバイトしたいと言っていたんですよ。すごく楽しみにしている。ただ企画、大丈夫かは心配しています。」
そして、職場体験の当日。大好きなあっぷりてぃのシャツに着替え、1日がスタートします。さっそく、お客さんがやってきました。 ■桃子さん 「好きな席にどうぞ。」 ■訪れた人 「プレーンのカットを1つ。」 ■桃子さん 「はい。」 ■訪れた人 「2つお願いします。」 ■桃子さん 「2つ、以上で。」 人を怖がることなく、生き生きと接客をする桃子さんです。 ■訪れた人 「プロみたいで。すばらしいと思います。」
そして、この日のために準備したイベントの時間です。 ■桃子さん 「(口の動きで伝える)口話(こうわ)を当てるゲームです。」 ■健聴の参加者 「2つ目は分かったけど、1つ目が分からない。」 ■桃子さん 「1つ目は転校。2つめ目は健康。耳が聞こえない人は口話がすごく大切で難しいから、その難しさを分かってほしいと思ってやりました。」 自分を救ってくれた難聴の人たちについて、もっと知ってほしい。そんな思いで考えた「口話当てクイズ」です。参加したお客さんにも無事に楽しんでもらえたようです。 ■参加者 「難聴の人は(口話)の読み取りとか難しいんだって思いました。」 「手話に興味ある友達も連れてこようかなと思います。」 ■桃子さん 「みんな思った以上に楽しんでもらえたようで良かったと思います。一番楽しかったのは接客です。手話のおかげで生活も楽しくなったのかなと思います。だいぶ助けられたと思います。」
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