最速150キロ誇る注目の1年生左腕、実力を発揮できずに散る 沖縄尚学の末吉良丞 目標はオリックス宮城大弥【明治神宮大会】
◆明治神宮野球大会 高校の部2回戦 沖縄尚学5―11敦賀気比(21日、神宮球場) 沖縄尚学の注目の1年生左腕は大舞台で本来の力を発揮できなかった。 ■センバツに出場するのは!? 秋季九州大会全結果はこちらから 5回を5安打3失点(自責2)で降板した先発の末吉良丞は「球が走っていないと感じたので、コントロール重視でいった。投手は試合をつくる大切なポジションなのに、コーナーを突くピッチングができなかった」と唇をかんだ。 優勝した今秋の沖縄大会で150キロをマーク。この日は3回まで2安打1四球で無失点、3奪三振とまずまずの立ち上がりを見せたが、最速は139キロ止まり。小雨が降り続け、冬場の気温だった神宮のマウンドでは「そこまでの出力が出る気がしなかった」。4回に敦賀気比の4番打者のソロ本塁打で1点を返され、5回は先頭打者への四球をきっかけに2点を失って逆転を許した。 「神宮大会に出て全国との差を知りました。まだまだ力不足なので、春に向かって成長したい」。悔しさを口にした末吉だが、高校での成長は著しい。豊富な練習量やウエートトレーニングの成果で、体重も入学時の93キロから85キロに絞れた。「体に切れが出ていい」という成果は、150キロの大台に到達した球速アップにも表れている。 目標とする投手は同じ左腕で、今や球界を代表する存在となったオリックス宮城大弥。同郷の先輩に少しでも近づくために「常に速球は140キロ台後半をマークし、しっかりコーナーをつく投球を身につけたい」と夢を広げている。(安田栄治)
西日本新聞社