朝日を浴びるようになって私の睡眠に起きた変化
うつ病やダイエットにも効果的!?
さらに、これらによる影響を受けるのは睡眠だけではない。 「気分もまた、体内時計の支配下にあるんですよ」とジャガンナート博士。「人は夜中に気分がもっとも下がるようになっているため、気分が上がったり下がったりする日中のサイクルがあります」 実際に自然光は気分を高揚させる要因であると知られており、うつ病や季節性感情障害(SAD)の患者には光療法ランプが処方されることはよくある。ある研究では、朝日が双極性障害患者の入院期間を短くしたことが報告されている。 代謝への影響も。 「体内で食べものを代謝し、消化し、栄養が適切に利用されるためには、肝臓でいくつかの経路が活性化される必要があり、これらの経路も体内時計によって制御されています」 もし体が朝に食事を摂ることを予期できていたなら、それらのカロリーやグルコースを夜に摂取したときより、体はずっと効率よく処理することができるようになるんだそう。
専門家による、朝日を浴びるアドバイス
朝日を浴びるのに最適な時間と長さはどれくらい? 明確な答えを出すには十分な研究が行われていないけれど、「外で得られる自然光の量が多いほど、体内時計への効果が高いことがわかっています。おおよその目安としては、目が覚めた直後に太陽光を浴びながら20分ほど散歩をするのが理想的です」とジャガンナート博士。 庭に座って朝日を浴びるだけでも確かに効果は実感できるけれど、ジャガンナート博士の考えでは、運動と朝日を組み合わせることで効果が増強するとのこと。 「体内時計にとっては運動も手がかりであるため、これらを同時に行うことで、体内時計ははるかに強力なシグナルを得ることができるのです」
実践してみた!
上記のアドバイスを参考に、朝日を浴びることをルーティンに加えてみた。普段私は、仕事を始める前にリビングでヨガをしたり、デスクに座る前にコーヒーマシンへ向かう。朝日を浴びながら散歩するルーティンをもっと価値のあるものにするために、早めにコーヒーミーティング(カジュアルな会議)を入れ、ジムのクラスを予約し、日中もコワーキングスペースまで歩くようにしてみた。 日目にして最初に気づいた変化は、生産性とモチベーションが上がったことだった。朝の習慣は人生にポジティブな変化を生み出す素晴らしい方法であり、「一つのことを始めると、他の面の改善にも取り組みやすくなります」とジャガンナート博士も話している。 肝心な睡眠はというと、アドバイスを参考に早めに照明を落とし(心地よかった)、スマホはおやすみモードにして、代わりに本を読むようにしてみた。私はApple Watchで睡眠を記録しているんだけれど、その差は歴然だった。寝付きが早くなり、レム睡眠、コア睡眠、深い眠りのバランスが改善し、夜中に目が覚めることもなくなった。 この実験を始めて以来、学んだ教訓を守り続けている。本当に変化を実感しているから。もちろん、この違いがどれほど朝日による効果なのかは言い難い。とくに睡眠に関しては、ストレスレベルや生理周期など、複合的な要因も関係しているだろうから。それに、毎日このルーティンを実行できているわけでもない。週末は何度か夜更かしして朝遅くまで寝ていたし、太陽光をまったく浴びずに過ごす日さえあった。でもジャガンナート博士は、これを咎めることもなかった。 「睡眠は、体内時計と睡眠の必要性という2つの要因によって調整されるのです。起きている時間が長ければ長いほど、睡眠が必要になります」とジャガンナート博士。 「もし睡眠が必要なときは、できるだけ休息をとることが大切です」 「私なら、ルーティンを続けるために休息を犠牲にすることはありません」 それでも、朝起きて体を動かせるときは、朝日を浴びて1日を始めることを強くオススメしたい。 ※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。