© Konami Amusement

　音楽ゲームのeスポーツプロリーグ『BEMANI PRO LEAGUE -SEASON 3- SOUND VOLTEX』の最終戦とDJライブのイベントが、2024年3月20日に船橋アリーナで開催される。 【画像】熱狂を生むSOUND VOLTEXの筐体など 　本イベントは、コナミアミューズメント社の音楽ゲームブランドBEMANIのフラッグシップタイトル『beatmania IIDX』に続いて開催された『SOUND VOLTEX』プロリーグの、約2ヶ月にわたる熱戦のフィナーレを飾るものだ。 　会場では、同リーグの上位4チームが出場するセミファイナル、同試合を勝ち上がった2チームによる最終決戦となるファイナルが実施される。さらに試合後には、BEMANIシリーズ関連アーティストによるDJライブ『私立ボルテ学園アルティメットガクエンサイ！2024』も併催される。 ■「BEMANI PRO LEAGUE」の歩み 　世界初の音楽ゲームのプロリーグとして「BEMANI PRO LEAGUE」（BPL）の発足が宣言されたのは、2019年12月のことだ。ゲームセンター運営企業がチームオーナーとなるリーグ戦、ドラフト会議により選抜された選手と各チームの間でのプロ契約といった「BPL」のベースコンセプトは、この時点ですでに確立されていた。 　2020年にはプロモーションイベントと位置付けられた「BEMANI PRO LEAGUE ZERO」を開催。かつて『beatmania IIDX 4th style』（2000年）で商業デビューした音楽プロデューサーのRyu☆、にじさんじに所属する人気VTuberにして音楽ゲームのエキスパートプレイヤー社築、でんぱ組.incのセンターを務めながら同タイトルの上級ゲーマー（SP十段）としても知られる古川未鈴の3人を監督とした小規模リーグ戦の放映により、その魅力を訴求するとともに本編開始への布石とした。 　翌2021年には『beatmania IIDX』を対象としたBEMANI PRO LEAGUE 2021にてリーグを本格始動。同年の成功を受け、翌2022年から2023年にかけてSEASON 2を開催。『SOUND VOLTEX』『DanceDanceRevolution』を加えた3機種へと規模を拡大し、さらに広大な視聴者層へとアプローチを果たしてみせた。 　そして2023年7月から開催されているのがSEASON 3である。『SOUND VOLTEX』リーグでは、APINA VRAMeS（株式会社共和コーポレーション）、GiGO（株式会社GENDA GiGO Entertainment）、GAME PANIC（株式会社レジャラン）、SILK HAT（株式会社マタハリーエンターテイメント）、TAITO STATION Tradz（株式会社タイトー）、ROUND1（株式会社ラウンドワン）、レジャーランド（株式会社山崎屋）の7チームが参加。1月の開幕以来、毎週水曜日19時からのYouTube番組で、約2ヶ月にわたって熱戦の様子が放映されている。 　2024年1月に開催された「日本eスポーツアワード」では、「BEMANI PRO LEAGUE」が最優秀eスポーツ大会賞に、歴代リーグで実況を務める森一丁が最優秀eスポーツキャスター賞に、TAITO STATION Tradzが最優秀eスポーツチーム賞に、『beatmania IIDX』リーグで大活躍を見せたKKM*とUCCHIEが最優秀ノンセクションゲームプレイヤー賞に、「BPL 2021」でAPINA VRAMeSのエースを努めたDOLCE.が最優秀ストリーマー賞に、それぞれノミネートされた。 　次シーズンとなるSEASON 4の開催もすでに宣言されており、現在は『beatmania IIDX』リーグの選考が進行中。3月3日をもってエントリーが締め切られ、ドラフト会議は4月23日に開催予定。6月1日からのレギュラーステージ開幕が予告されている。 ■EMP社とのコラボによるライブイベント 　音楽を軸としたeスポーツイベントとしての「BPL」について特筆すべきは、各機種のリーグ最終試合に際して株式会社EMP（旧・株式会社エグジット音楽出版／エグジットチューンズ株式会社）とのコラボレーションにより、BEMANIと縁の深い社内外アーティストが多数出演するライブを併催していることだ。 　EMP社は2012年に、同社所属のRyu☆による3rdアルバム『Rainbow☆Rainbow』リリースパーティーをZepp Tokyoで開催するにあたり、コナミアミューズメント所属のアーティストを多数招聘。過去に存在したDJライブ企画「beatnation summit」を継承するかのようなコンセプトで観客を魅了し、2700人以上を動員してみせた。 　その後も2014年立ち上げの「EXIT TUNES DANCE PARTY」（EDP）、2016年の「BEMANI ROCK FES'16」、2017年の「SOUND VOLTEX FLOOR ANTHEM 2017　私立ボルテ学園　アルティメットガクエンサイ！」、2021年開始の「BEMANI SYMPHONY」プロジェクトなど、コナミアミューズメント社とのコラボによる企画やリアルイベントを成功に導いてきた実績がある。 　近年は主に「BEMANI PRO LEAGUE」とのコラボを軸としたライブを催しており、直近でも2023年10月に『beatmania IIDX』リーグのフィナーレイベントをコナミアミューズメントと共催。音楽レーベルbeatnation recordsの総勢や、同リーグにチームイメージミュージックを書き下ろしたBlacklolita、Nhato、Yuta Imai、Hommarju、かめりあ、Maozon、RoughSketch、MKら錚々たる面々による熱狂的なDJライブを実現してみせたことも記憶に新しい。 　3月20日のイベントでは、「私立ボルテ学園アルティメットガクエンサイ！2024」と称して、インハウスミュージシャン多数のほか、同タイトルの公募企画をきっかけに音楽ゲーム関連アーティストとして頭角を現した新鋭～中堅ミュージシャンの出演が予告されている。 　たとえば出演者リストの筆頭に名を連ねるBlackYは、界隈で注目度の高いKonami Arcade Championship（KAC）向け楽曲コンペにおいて、2012年の初回公募に「Max Burning!!」を投稿し最優秀賞を獲得した経歴がある。昨年11月のKACコンペ最新回でもボーカルにRisa Yuzukiを迎えた「Λkasha」で最優秀賞に名を掲げた、まさに『SOUND VOLTEX』公募発アーティストの代表格だ。「BPL S3 SDVX」でもレギュラーステージ開幕戦のオープニングアクトという大役に抜擢された彼をはじめとするアーティストたちが、どのようなライブを魅せるか注目だ。 ■「BPL SEASON 3」フィナーレを飾るeスポーツ×音楽ライブイベント 　Newzoo社の調査によれば、2022年のeスポーツ世界市場規模は約14億ドルと、わずか4年で1.6倍の規模に成長。日本オンラインゲーム協会の最新レポートでも、eスポーツへの参加は競技者・観戦者ともに増加し、10～59歳男女という幅広い調査対象にもかかわらず、eスポーツを「動画などで視聴したことがある」との回答者が61.5%にものぼると報告されている（※）。 　1500曲を超える楽曲ライブラリを擁する世界最大級の音楽ゲーム『SOUND VOLTEX』。本作を題材として開催された今回の「BPL」は、eスポーツ×音楽ライブを軸としたプロリーグを提供する、唯一無二のエンターテインメントにして、音楽ゲーム題材のeスポーツシーンにおける鋭い最先端だ。 　そのターミナルとして3月20日に開催される『BEMANI PRO LEAGUE -SEASON 3- SOUND VOLTEX セミファイナル・ファイナル×私立ボルテ学園アルティメットガクエンサイ！2024』。この機会は、「BPL」がこれまでの4年間に、選手や視聴者、解説・実況やチームオーナーら関係者たちと共に培い磨き上げてきた魅力の、一つの総決算となるイベントである。 　近代音楽ゲームが築いてきた歴史の結晶にして先鋭となる本イベント。音楽ゲーム文化やBEMANIの音楽、音楽ゲームの競技シーンに特別な思いを抱える全てのプレイヤー・音楽リスナーは、ぜひこの貴重な機会を見届けたい。