重油漏れ千リットル、下水管に流出 八戸小(青森県) 普通教室、職員室など暖房使えず
青森県八戸市の教育委員会は17日、同市長根の八戸小学校で、地下にある暖房用のA重油タンクと南棟校舎1階のボイラー室をつなぐ地下配管から12日までに油漏れが発生し、地下水と混ざって下水道管に流出していたと発表した。流出を防ぐため市教委は13日、タンクから重油を抜き取る作業を実施。このため普通教室や職員室がある南棟の暖房が使えなくなり、児童らは移動式灯油ストーブとエアコンで暖を取っている。油臭による児童や市民の健康被害は確認されていない。 同校の小林淳校長によると12日午前、同校南棟1階トイレで油臭がしたため、市教委に連絡。同日夜、地下タンクとボイラー室の間に位置する地下の「集水ます」に大量の油が確認された。13日朝には市下水道施設課職員の調査で、集水ますなどを通じて下水道管に油が流出したことが判明した。流出量は推計約千リットル。ボイラー室と地下タンクは1976年から50年近く利用され、市教委は配管の経年劣化が油漏れの原因とみている。 同課には4~12日、売市や城下、江陽地区の住民から「トイレや排水溝から油臭がする」との通報が14件寄せられた。13日以降の通報はないという。 熊谷雄一市長と市教委の齋藤信哉教育長は17日の定例市長会見で「市民の皆さまにご心配とご迷惑をおかけした」と陳謝。今後同校南棟の暖房を、地上灯油タンクを使うシステムに見直すほか、A重油地下タンクを利用している市内2小学校の配管を点検するなどして再発防止を図る考えを示した。