共和党アイオワ州党員集会で米大統領選がスタート:再びバイデンとトランプの対決に
共和党はトランプ氏が圧倒的に優位
2024年の米大統領選は、1月15日の共和党アイオワ州党員集会で幕を開け、トランプ前大統領が勝利を収めた。第2位はデサンティス・フロリダ州知事となった。 事前の支持率調査はトランプ前大統領の圧倒的優位を示しており、同氏がどれほどの得票率を獲得するかが注目されていた。CBSニュースと調査会社ユーガブが1月10~12日に行った調査(全米で無作為に選んだ成人2,870人を対象にオンラインで実施)では、トランプ氏の支持率は69%と、2位のデサンティス・フロリダ州知事の14%、3位のヘイリー前サウスカロライナ州知事の12%を大きく引き離している。トランプ氏を強く支持しているのは、保守色が強いキリスト教福音派である。 ただし、トランプ氏の得票率は、途中集計段階で50%強と、予想されたほど圧勝にはならなかった見込みだ。 共和党の党員集会及び予備選は今回のアイオワ州党員集会の後、1月23日のニューハンプシャー州予備選、2月8日のネバダ州党員集会、2月24日のサウスカロライナ州予備選と続く。 予備選と党員集会が多くの州で集中する日は「スーパーチューズデー」と呼ばれるが、今回は3月5日が「スーパーチューズデー」となる。これを境に候補者が絞られ、党の大統領指名候補が決まっていく。
予備選・党員集会と並行してトランプ氏の裁判が行われる異例の事態
予備選・党員集会と並行して、トランプ氏の裁判が行われる。公判の行方や公判でのトランプ氏の言動が、大統領選の行方に影響を与える。 コロラド州の最高裁判所は昨年12月に、議会占拠事件を理由に、3月5日の同州予備選の投票用紙からトランプ氏を除外する判断を示した。トランプ氏は連邦最高裁に上訴しており、2月8日にその口頭弁論が行われる。 トランプ氏が起訴された4つの事件のうち、3つの事件の初公判が指名候補争いの最中に行われるという異例の事態である。議会占拠事件の初公判は3月4日に行われるが、それは「スーパーチューズデー」の前日だ。公判はトランプ氏には逆風にも順風にもなり得るが、同氏は起訴を「不当な迫害」とし、公判を選挙を有利にする場として最大限活用する戦略だ。