信号無視の疑いで60代男性を誤認逮捕 広島県警 実際は交差点角の駐車場使いショートカット 交差点内を通らず
広島県警は9日、福山市の交差点で信号無視をしたとして道路交通法違反の容疑で現行犯逮捕した60代の男性が、誤認逮捕だったと発表しました。 県警によりますと、8日午後5時20分ごろ、福山市幕山台6丁目の「大谷台西口交差点」で、信号無視の疑いがある乗用車がスピードを出して北進しているのを、パトカーに乗ってパトロールしていた福山東署の機動警ら係の男性警部補(40代)と男性巡査長(30代)が発見し、追跡を開始しました。乗用車は約1.5km逃走したのち、市道上で停車し、警察官が職務質問しました。 乗用車は逃走中に、同市幕山台8丁目の「幕山台8丁目東交差点」で、赤信号を無視して右折し東に進んだと追跡中の警察官が認識したことから、午後6時すぎに、乗用車を運転していた男性を、同交差点で信号無視をしたとして、道路交通法違反の疑いで現行犯逮捕しました。 しかし、逮捕後の警察署での調べで、運転手の男性が「その場所で信号無視はしていない」と否認したため、パトカーのドライブレコーダーの映像を警察官があらためて確認したところ、乗用車は実際には、交差点の手前にある飲食店の駐車場内をショートカットするかたちで通過していて、信号無視はしていないことが明らかとなり、午後8時前に男性を釈放したということです。 追跡中に信号無視をしたと警察官が見間違えた「幕山台8丁目東交差点」付近では、パトカーと乗用車との距離は約20m程度離れていたということで、県警はしっかり見ていなかったことが原因だとしています。 乗用車を運転していた男性は、逃走した理由について「免許の点数がまずいことになると思った」と話しているということです。男性からアルコールは検知されず、逃走中に違反はなかったということです。 福山東警察署の内田広秋副署長は「誤認逮捕であったことは事実であり、真摯に受け止めている。誤認逮捕に至った経緯を確認し、再発防止に努めます」としています。誤認逮捕した男性に対しては、同署の地域官と交通官が謝罪をしたということです。
県警は、男性の運転する乗用車の追跡を開始する理由となった「大谷台西口交差点」での道路交通法違反(信号無視)などの疑いについては、今後、男性を任意で捜査するとしています。
中国放送
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