台風5号 速度遅く雨量更に増える 夜間できる備え 新たな台風、週後半に本州接近か
夜間の大雨 とるべき対応は
台風5号の動きが遅いため、東北では今夜も大雨が続く見込みです。 今夜も実際に大雨が発生したら、適切な対応ができるよう、事前に確認しておくことが大切です。安全を確保するために以下の点に注意してください。 ①河川や用水路には絶対に近づかないでください。普段は流れの遅い河川や用水路でも、大雨によって水かさが増したり、流れが速くなったりします。暗い時間帯は特に、増水した用水路は道路との境目が分からなくなっていて、足を取られるおそれがあります。 ②夜の大雨の中の運転は危険ですので、できる限り控え、アンダーパスなど低い道路は必ず避けるようにしてください。低い道路には雨水が流れ込みやすいため、すぐに冠水してしまうおそれがあります。車が水没して故障したり、水圧によって、ドアが開かなくなったりして、車内に取り残されると、非常に危険です。無理をして通らず迂回するなどの対応をとってください。 ③山などの急な斜面はいつ崩れるか分からないため、決して近づかずかないようにしましょう。眠る場所も斜面とは反対側にしてください。夜の間も、土砂災害警戒情報や大雨警報の危険度分布を細かく確認して、状況を常に把握するようにしましょう。 ④上流にダムのある河川の近くに住んでいる場合は、ダムの水位情報を確認するようにしましょう。大雨が長時間にわたって降り続くと、ダムは決壊を防ぐために放流を始める場合があります、岩手県は久慈市の滝ダムの水位が上がっているため、午前10時23分に下流の「長内川」に緊急放流を始めました。午後2時現在、久慈市を流れる長内川など、氾濫の危険性が非常に高い「氾濫危険水位」を超えている所があります。
新たに台風7号が発生予想 週後半に本州接近か
日本付近には、台風5号のほかに、台風6号があり、そして、今後台風7号に発達する予想の熱帯低気圧があります。 台風5号は13日までに日本海に進んで動きが遅くなり、熱帯低気圧に変わる見込みです。 その後も14日にかけて、北日本を中心に、台風から変わった熱帯低気圧の影響が長引くおそれがあります。北海道でも風が強まり、波の高い状態が続くため、注意が必要です。 また、台風6号は日本の東を北西に進みますが、14日ごろには熱帯低気圧に変わるでしょう。 そして、注意をしたいのが日本の南海上の熱帯低気圧です。この熱帯低気圧は、今後24時間以内に台風に発達する見込みです。台風となれば台風7号となります。 まだ予報円が広く進路が定まっていませんが、今週後半に、台風は本州に接近する恐れがあります。移動の多い時期に重なるため、今後の進路に厳重に警戒してください。台風5号で記録的大雨となっている東北でも再び雨量が増えることも考えられます。情報に注意し、早めの備えが必要です。
日本気象協会 本社 石榑 亜紀子