紅麹問題で注目された「ファンコーニ症候群」とは?…抗がん剤や抗ウイルス薬、抗菌薬、抗てんかん薬によって発症することも
難しい判断
カリウムが不足して「低カリウム血症」になると、筋力低下や不整脈などの症状が表れます。「低リン血症」や、体内が酸性に傾く「アシドーシス」の状態になると、骨軟化症やくる病など骨に異常を来すようになります。水分が不足すると、脱水や倦怠(けんたい)感などが表れてきます。 ただ、ほかの病気でも起こる症状なので正確な診断が必要です。血液や尿を詳しく調べ、持病や投薬歴も含めて総合的に判断するため、腎臓の専門医でなければ判断が難しいそうです。 治療法としては、電解質不足による症状が出ている場合などには、薬で補充します。原因となる病気があるなら、その治療を目指します。薬剤性の場合は、その薬の服用を中止します。 多くの病気では、別の仕組みの治療薬が複数存在するので、切り替えます。 神戸大腎臓内科准教授の藤井秀毅さんは、「健康診断の血液、尿検査で定期的に腎臓に異常がないかを調べ、服用中の薬や摂取しているサプリメントの種類をかかりつけ医に伝えておくことが、腎臓の病気の早期発見に重要です」と話しています。