阿武松部屋の力士と交流 館山(千葉県)
館山相撲クラブの子どもら7人が、大相撲・阿武松部屋(習志野市)の館山市での夏合宿に加わり、8日まで1泊2日の日程で若手力士に稽古をつけてもらったり、バーべキューでちゃんこを体験したりした。「お相撲さん」と寝食を共にした子どもたちは迫力に圧倒されながらも、目を輝かせて相撲を楽しんだ。 阿武松部屋が館山市で合宿をするのは初めて。阿武松親方(元前頭大道)と若手の力士、呼び出しら総勢15人は7日に館山入り。9日まで滞在し、同市塩見の館山相撲場で稽古をしたり、海水浴を楽しんだりする。 地域で相撲文化の普及を図るNPO法人「相撲リージョナル館山イノベーション」(太田雅巳代表)のメンバーが、かねて阿武松部屋と交流。普段と違う環境で稽古をすることで、力士らにリフレッシュしてもらおうと声を掛け、今回の合宿が実現した。ここに普段、館山相撲場で稽古に励む相撲クラブの子どもらも参加した。
子どもらは、7日夕に力士らが滞在する施設に合流。力士と一緒にバーベキューを楽しみ、同じ屋根の下で寝泊まりしてお相撲さんの生活に肌で触れた。 8日は朝早くから土俵での力士たちの稽古を見学。「バシッ、バシッ」と体がぶつかり合う激しい音と、力士の掛け声に圧倒された様子だった。 この後、子どもらも土俵に上がり、力士と一緒に四股を踏んだり、力士の胸を借りてぶつかり稽古をしたりして、汗を流した。「足を前に出す」「もっと押す」と力士らに声を掛けられると、歯を食いしばって力を振り絞っていた。 北条小4年の丸山楽さん(9)は「初めてお相撲さんと相撲をしたけど、山みたいで大きかった」。 阿武松親方は「子どもと触れ合うことで、力士らもいい息抜きになっている。地元の子どもたちにも相撲の楽しさを知ってもらう貴重な体験になったと思う」と話していた。 (押本裕也)