退職金「1500万円」は分割で受け取ると「損」をする!?「一括」の場合との収支を比較
退職金1500万円を一括で受け取った場合
退職金を一括で受け取る場合は退職所得控除を受けられます。 退職所得控除は勤続年数で計算式が異なり、勤続年数が20年を超える場合は「800万円+70万円×(勤続年数-20年)」です。勤続年数を30年とすると、退職所得控除は1500万円になります。そのため、退職所得控除を受けると課税対象になりません。 この場合は税金を引かれることなく「1500万円」を受け取れます。
一括で受け取るほうが税金面では損をしないが、分割のほうが収支は多くなる
本事例では、分割で受け取ったほうが税金を多く引かれてしまうことがわかりました。分割で受け取る場合は、さらに社会保険料を引かれてしまうので、その差は大きくなるでしょう。そのため、税金面を考えると一括で受け取るほうが損をしないで済みます。 しかし、確定給付企業年金を分割で受け取ることで合計の収支としては多く受け取れる点はメリットです。また、老後の生活費にあてやすいというメリットもあるので、自身に合った受け取り方を考えてみましょう。 出典 国税庁 No.1600 公的年金等の課税関係 国税庁 No.1199 基礎控除 東京都主税局 個人住民税 国税庁 No.2260 所得税の税率 国税庁 No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得) 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部