“6回目のプロテスト”で念願の合格…女子ゴルフ髙木優奈「試合前から涙が止まらなくなる状況だった」諦めずに受け続けた理由とは?
◆新人戦で優勝! 優勝会見の意外な真実
秋山:プロテスト合格後におこなわれたQT(クォリファイングトーナメント/翌年度のJLPGAツアーおよびJLPGAステップ・アップ・ツアーの出場資格を決定するためのトーナメント)のファイナルステージで、なんと前半戦の出場権を見事にゲット。そして「LPGA新人戦 加賀電子カップ(96期生)」では優勝! すごいですね。 髙木:ありがとうございます。 秋山:本番前に少しお話をしていたら、QTは全然緊張しなかったと(笑)。 髙木:はい(笑)。会場でもいろんな先輩プロに「合格おめでとう!」「良かったね!」っていう言葉をいただいたので、(試合前から)すごく気持ちが良かったというか……。 秋山:今度はプロとして(QTを)受けられるという、一番難しいところ(プロテスト)をクリアできたというのが、いい気持ちにつながったのかもしれないですね。 髙木:プロテストがもう嫌で嫌でしょうがなくて、それを合格できたことが何よりもうれしかったので、(ツアー中は)楽ではないけど“QTを受けられるだけで幸せ”っていう気持ちになれました。 秋山:あと「ファイナルになればキャディさんがつけられるから、大丈夫」とおっしゃっていたのが気になりました。 髙木:私は、プレー中もしゃべっていないとゴルフができないんですよ。楽しくゴルフをしているときのほうがスコアも結果もいいので、とにかく誰か話し相手がいるだけでも大きな違いでした。 秋山:そんなQTファイナルステージを無事14位で終え、その後の新人戦ではプロとして最初の優勝となりましたが、いかがでした? 髙木:かなり楽しかったです(笑)。 秋山:私にもそう見えました(笑)。優勝会見では「プロになるのに6年かかって良かった」という言葉が非常に印象的でした。そう言えた理由はなぜですか? 髙木:そのときは、今年から(試合日数が2日間から)3日間になり、優勝賞金も270万円に増えた年に優勝できたので、もし2、3回で合格していたら(賞金が)90万円も少なかったから、賞金が上がった年に新人戦に出られたので「良かったな」って……(笑)。 秋山:そういうことだったの(笑)? これはメディアの皆さんに感謝ですね、きれいな感じに書いてもらいましたね(笑)。 髙木:(笑)。でも本当に“6年かかって良かったな”と思っています。もしプロテストにスルっと合格していたら、経験できなかったことがたくさんあったので。オーストラリアに行ったこともそうですし、先輩の原田香里さんや不動裕理さんと一緒にラウンドさせてもらう機会をいただいたこともあるんですけど、それも多分、試合があったら回らせてもらう時間がないと思うので。 そういった機会を“与えていただいた”という感謝を、ほかの人よりも感じられる人間になったなと思いますね。本当につらいときにサポートしてくださった人たちがいなかったら、やっぱり、今ここにはいないので。 秋山:いい人たちに恵まれていると思いますよ。周りにいる方たちは温かいし、同じぐらいゴルフ愛が強い人たちですもんね。 髙木:本当にご縁に恵まれていて、運はすごい持っているなと思います。新人戦の優勝はもちろんうれしかったし、お世話になった方々にとってもすごくうれしいニュースだったとは思うんですけど、まだまだ返しきれないほどの恩がありますし、私自身も満足できていないので、これからもっと一生懸命頑張らないといけないなって思っています。 (TOKYO FM「アース製薬 Dream Shot ~輝け!ゴルファー」より)