ブラジル前大統領、クーデター計画関与の証拠も 警察報告書が公表
Ricardo Brito [ブラジリア 26日 ロイター] - ブラジル連邦警察は、ボルソナロ前大統領が2022年の選挙で敗北した結果を覆すクーデター計画に直接関与していたとする証拠を最高裁に提出した。最高裁が26日、報告書を公表した。 この最終報告書は2年近くにわたる捜査に基づくもので、捜索令状、盗聴、財務記録、司法取引の証言から集められたボルソナロ氏の陰謀主導を示す証拠が含まれる。 報告書は「ボルソナロ氏は19年以降、他の当局者らと連携し、自らが大統領職にとどまることを前提に、民主的な法の支配の排除を狙った具体的行為を効果的に計画、指示、実行した」と指摘した。 また、共謀者らの会話や大統領官邸での会合の記録から、ボルソナロ氏が当時大統領に選出されたルラ氏と副大統領候補の暗殺計画を「十分に知っていた」ことも分かったとした。 報告書は、ボルソナロ氏の起訴が適当とする主要な証拠を8件挙げ、同氏が22年12月に軍の最高司令官らと会談し、クーデター計画を提示して陰謀に参加するよう要請したことも含まれている。 陸軍と空軍の司令官は拒否したが、海軍司令官で現在は退役したサントス提督は支持を表明したという。 ボルソナロ氏は25日、クーデターについて話したことは一度もないと記者団に述べ、関与を否定した。