中国人美女に騙され100万円も要求される…テレビマンが受けたロマンス詐欺の《カラクリ》と《落とし穴》
テレビディレクターの衝撃の告白
元テレビディレクターの男性が大失態を告白、外部に流出厳禁の映像素材や内部資料の入ったハードディスクを海外に流出させてしまったという。驚くのは、その被害が「ロマンス詐欺」によるもので、日本のテレビ素材が意図して狙われた可能性があることだ。 【写真】「好感度が低いタレント」ランキング…!ワースト3位に「まさかのアイドル」 本件は昨年、起きたことなのに、いまだに公になっていない。番組制作会社勤務を経てフリーランスになっていた元ディレクター男性のA氏は、契約先の制作会社から「口外しないように」と言われて番組の担当を外され、後に会社との契約も解除。まるで隠蔽されたような状態になるという二重の問題になってしまった。 「もちろん悪いのは僕ですが、何事もなかったことみたいになってしまって、罪悪感を抱えたままで。この先、もし表になったときにどうなっちゃうのか、という不安も大きくて」 A氏は現在、別の仕事に就いているが、いまだこの件については頭を離れないという。 問題が起きたのは昨年11月、A氏がフェイスブックで「香港出身のテレビプロデューサーのケイト・ジウ」を名乗る女性と知り合ったことだった。女性は「母親が日本人」と言い、A氏とのやりとりもすべて日本語だった。 「彼女はテレビ業界のことをよく知っていたので、話が弾みました。ケイトは香港で、報道番組に携わっていたところ、20年に中国政府の香港国家安全維持法で、自由な報道ができなくなって、アメリカに移住したと言っていました」
恋愛相手として夢中になってしまう
そんな話を2カ月以上も交わすうちに、A氏は美人画像をプロフィールに載せていたケイトに恋心を持ったという。 「長く何も要求されず、普通の話しかしていなかったので、詐欺なんて思いもしませんでした」 しかし、1月、ケイトから「日本のテレビ仕事について研究したいので、映像素材や資料などを個人的に貸してもらえないか」と持ち掛けられた。彼女は「個人的な研究以外の使用をしない」と約束、「あとで直接、会って話を聞きたいので、1カ月後に返却するときは直接、手渡す」と言い、A氏はジョーク交じりに「それが初デートになるかな」と言うと、彼女は「それはロマンチック、最高」と返してきたという。 「そのうちに、互いの失恋経験とか、プライベートな話をすることも増えて、頭の中では国際結婚もあるのかな、とか妄想しちゃって…」 A氏は自宅にあった映像素材や資料を計8TB分になるハードディスク4個にまとめて送った。それらが自宅があったのは、それまでと異なり、新型コロナウイルスの影響で在宅ワーク期間中に、素材を持ち帰ることが許可されていたからだ。 「送り先は、彼女が一時帰国しているということだったので、EMS(国際スピード郵便)で香港の住所に送りました。6日後ぐらいに彼女から受け取ったという連絡があったんですが…」