大雨被害の農家、野菜100円で販売 復興支援への感謝込め 7月5日~7日 佐賀県唐津市七山の「ななのゆ」で
昨年7月の大雨で大きな被害を受けた唐津市七山の農家たちが5~7日、復興支援の感謝を込め、野菜を100円で販売する。被災者らの入浴を支援した「鳴神温泉ななのゆ」が企画し、地元のNPO法人が協力する。新鮮な夏野菜とともに、復旧に向けて歩みを進める七山をアピールする。 ななのゆは大雨の被災者やボランティア参加者の入浴を支援した。訪れた地元農家から「入浴もありがたいけど、作った野菜を売ってほしい」との声を聞いた鬼塚晃社長(64)が、5~7日のイベントに合わせた野菜販売をNPO法人七山むらづくり協議会に提案。「ボランティアなどの支援が復旧活動の力になった」と感謝する理事長の岡本泰成さん(44)が快諾し、実現した。 野菜を販売する山口貴哉さん(44)は、ナスを中心に多種類の野菜を育てている。昨年からウメに挑戦したが、苗を植えた2~3カ月後に大雨で土砂が流れ込んだ。被災から1年がたつ今も、コメは別の地区での耕作を余儀なくされている。山口さんは「今も復旧作業が続く状況だが、野菜を買ってもらって前に進んでいることを感じてもらえたら」と話す。 午前10時からパプリカ、トマト、ナスなど7種類の野菜をそれぞれ1袋100円で販売し、なくなり次第終了する。7月5~7日が誕生日の人は入浴料が無料になるサービスなどもある。問い合わせはななのゆ、電話0955(70)7070。(松岡蒼大)
松岡蒼大