得意を生かし催し提供 利用者の輪広がる 館山の元気な広場(千葉県)
館山市の子育て支援施設「元気な広場」で、利用する保護者が得意なことを生かして活躍する場が増えている。石渡秀嗣施設長は「子どもが楽しむ場だが、保護者の育児中のリフレッシュ、やりがいにつながる場でもありたい」と、多様な利用方法で親子ともに楽しんでほしいと話す。 同施設は、小学校に上がる前の0~6歳とその保護者や妊婦を対象に、歌遊びや子育てに関わる相談など、多様な催しを実施。ボランティアを招いて行う他、子どもが大きくなり、同施設を“卒業”した利用者や、保護者が他の利用者に対して催しを行う機会が増えている。 池田愛さん(29)=同市=は、「とりさんの似顔絵屋さん」として今年1月から毎月1回、得意な似顔絵を即興で描く催しを開いている。池田さん自身も、1歳5カ月の娘を連れた利用者の一人だ。元々、似顔絵のイベントを開いているボランティアが休むことになった際、「自分にもできることを」と始めたのがきっかけ。今では継続してイベントを開いている。 池田さんは「これまではサービスを受けるだけだったが、絵を描くことで他の人に喜んでもらったり、新たなつながりができたり、違った楽しみができた」と、子育て中に新たな楽しみができたことを喜ぶ。得意なことを仕事にしたいとも考えており、「練習の場」として同施設で活動できることも貴重だと話している。 石渡施設長は「この場を使って得意なことを生かし、保護者らのリフレッシュややりがいにつながり、広場を盛り上げていけたら。みんなで子育てをしていきたいですね」と話していた。