イタリアンレストランでコピーライターはメニュー名が気になる…そのときピラティス講師が持つ意外な視点
■同じできごとでも職業によって見るポイントが違う キーワードを書き出しておくと、何かの情報に触れたときに、キーワードをもとに自分の視点からものごとを見られるようになります。 たとえば、日常のできごとを、そのまま書くだけでは、ただの日記ですが、それを「価値観」や「興味」「仕事」のキーワードにつなげて書くと、自分なりの視点の文章が書けるようになります。 日常のできごとを、「価値観」や「興味」「仕事」のキーワードにつなげる思考ができるようになると、今までは「興味ない」「わからない」「難しい」とスルーしてきたようなことにも、自分なりの意見を持つ足がかりができるようになるのです。 同じものごとを見ても、職業によって、視点が異なるのも面白いものです。 たとえば、いろんな職種の人と、イタリアンレストランへランチに行ったとします。 コピーライターである私は、メニューの名前が気になります。 オムライス、とだけ書いてあるのと、「ふわとろ卵のオムライス」だとどっちが美味しそうか、などをつい考えてしまうのです。 ピラティスのインストラクターをしている友人は、座っているお客さんたちの姿勢が気になったり、置いてある椅子の座り心地が気になったりするそうです。 このように「つい」自分の専門分野からものごとを見てしまう、というのはどんな職業でもあるものです。 営業だったら、原価率が気になったり、回転率が気になったりするかもしれません。 接客業なら、お店の人の挨拶の仕方や、待っている間にお客様に何かできないか、と考えることもあるでしょう。 人から「職業病じゃない?」と言われるようなことが、自分なりの面白い視点になるのです。 日常のできごとを、自分なりの職業視点で語れるようになると、聞き手が「この人の視点は面白い」「自分にはない視点で、視野を広げてくれた」と感じる話になっていきます。 自分の中の職業グセを書き出してみましょう。 つい、こんなふうに見てしまう、ついこういうふうに考えてしまう、と感じることを具体的に書き出してみましょう。 ---------- さわらぎ 寛子(さわらぎ・ひろこ) コピーライター/コトバワークス株式会社代表取締役 1978年京都府生まれ。関西大学社会学部卒。関西大学非常勤講師。現役コピーライターで、企業の広告制作のほか、企業研修も多く手がける。24年間コピーライターとして食品、美容、ホテル、学校、病院、製薬会社、電鉄など様々な業種の広告制作を手掛ける。書いたコピーは3万件以上。2010年「2時間でキャッチコピーが作れる」メソッドを独自で開発。現在は、オンラインとリアルな会場で長期講座を開催。自分メディアを使って集客したい、売上を上げたいと願う経営者や起業家から高い評価を得ている。著書に、『キャッチコピーの教科書』(すばる舎)、『今すぐ自分を売り出す1行を作れ』(大和書房)など。 ----------
コピーライター/コトバワークス株式会社代表取締役 さわらぎ 寛子