なぜグッドマン陣営は井上尚弥戦を“渋る”のか? 膠着状態が続くなかで考えられるモンスターの「理想プラン」とは
フェザー級転進プランも!?
実際、海外メディアではフェザー転級を含めた可能性がしきりに論じられている。 英メディア『DEXERTO』のショーン・マコーミック氏は、「イノウエには有力なオプションがいくつも用意されている」と指摘。「スーパーバンタム級での試合を望むなら、グッドマンだけでなくムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)も選択肢となる」とし、元同級2団体統一王者とのウェンブリーでの一大決戦の可能性を示唆した。 さらにマコーミック氏は「イノウエが階級を増やすことを統括団体に伝えた場合、WBOは彼をベルトへの指名挑戦者にする可能性が高い」と分析。9月のウェンブリーで開催予定となっているヘビー級の元3団体統一王者であるアンソニー・ジョシュア(英国)のメイン戦が組まれている興行の前座として組まれるプランをぶち上げている。 「サウジアラビアの王族で、ボクシング界に情熱を注いでいるトゥルキ・アラルシク氏は、イノウエの試合を自身の興行に加えることを目標としている。もしも、9月にフェザー級に進むのであれば、イノウエにとってチャンスは豊富にある。即座に王座挑戦権が与えられるであろうWBOならば、ラファエル・エスピノサ(メキシコ)に試合を義務付ける可能性もある」 これまで階級上げには、「『敵がいないから上げろ』ってみんな言いますけど、階級を上げるのはそう簡単なものじゃない」と慎重な姿勢を貫いてきた。そんな井上が9月に電撃転級を決める可能性は小さいように思える。 そう考えても、やはりベストは9月にグッドマン、そして12月にアフマダリエフを筆頭とする他のライバルたちとの防衛戦と言えそうだが、理想的な形で交渉は進められるだろうか。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]