白いメダカ（上）とオタマジャクシ＝福井県福井市下江尻町

　福井県福井市の男性が同市下江尻町の用水路で、白いオタマジャクシとメダカを捕獲した。男性は「一度に2種類もの白い生き物に巡り合うとは」と驚いた様子。越前松島水族館（同県坂井市）の魚類担当者は「何らかの原因で色素が減少した白変種と思われ、珍しい」としている。 【写真】福井県内の公園で見つかった青いカエル 　発見したのは堀龍雄さん（71）。堀さんはレンコンを栽培しており、水を張ったほ場にボウフラが湧かないよう、捕食するとされるメダカを用水路で捕まえ放流している。6月21日、いつものようにメダカを捕まえていたところ、網の中に白いオタマジャクシと白いメダカがいた。堀さんは「白いメダカはペット用が逃げ出したのかもしれない。白いオタマジャクシは初めて見た」と話す。 　メダカは体長約2・5センチ、オタマジャクシは体長約3・5センチで、大きさはそれぞれ一般的な個体とほぼ同じ。ともに頭から尾まで白く、目は黒い。 　同水族館展示課魚類係の笹井清二課長（52）、長田知泰飼育員（26）は「両個体とも何らかの原因で色素が減少して白く見える白変種ではないか」と推測する。目が黒いためメラニンは生成できていると思われ、メラニンに関係する遺伝情報の欠損で黒色が出ない「アルビノ」ではないという。オタマジャクシはトノサマガエルの可能性が高く、「成長して白いカエルになるのかどうか楽しみ」と話す。メダカはキタノメダカの白変種の可能性が高いが、ペット用の改良メダカの可能性も考えられるという。 　堀さんは2匹の珍しい個体を見つめながら「なかなか見ることができないと思うので、興味がある人に引き取ってもらえたら」と笑顔で話していた。