【オーストラリア】上位10%の保有資産、豪世帯全体の44%に
オーストラリアで、保有資産が260万豪ドル(約2億5,800万円)以上の区分となる上位10%の世帯が保有する資産が、全体の44%を占めていることがNPOのオーストラリア社会サービス委員会(ACOSS)などの共同調査で分かった。貧富の差は過去20年間で大きく開き、上位10%の平均資産の増加率が84%増だった一方、下位20%は17%増にとどまった。 ACOSSとニューサウスウェールズ大学がまとめた報告書「Inequality in Australia 2024」によれば、2003~23年の世帯資産の増加分のうち、45%は資産上位10%の資産。さらに、このうちの半分は65歳以上の年齢層の増加分だった。 また、上位10%の平均資産は522万豪ドルで、下位20%は4万1,000豪ドルだった。 ACOSSによれば、35歳未満の年齢層では格差がさらに広がっている。同年齢層の保有資産は全体の5%で、上位10%となる平均資産は92万8,000豪ドルから200万豪ドルと126%増加している一方、下位60%の平均資産は6万8,000豪ドルから39%増の8万豪ドルだった。 ACOSSは、資産の開きの主要因として住宅保有の有無を挙げている。