リオのヴィブラフォン奏者“アルトゥール・ドゥトラ”、トリオによる新作アルバムをリリース
ブラジルはリオ・デ・ジャネイロの作曲家 / ヴィブラフォン、打楽器奏者、シンガーのアルトゥール・ドゥトラ(Arthur Dutra)が、ニュー・アルバム『AD Grupo』(アーデー グルーポ)を9月6日(金)にリリースします。 2023年に録音された本作は、ユリ・ポポフとの共作でも知られる女性ヴォーカリストのBeth DauとギタリストのHumberto Mirabelliとのトリオ編成による作品。軽やかなBeth Dauのヴォーカルを前面に、涼しげなアルトゥールの鉄琴やヴォーカル、Humberto Mirabelliの硬派なジャズ調のギターが絶妙なまでに心地よく絡み合う、極上のアンサンブルを展開。どこまでも晴れやかで、のびのびとした、まるで広大な青空のような作品に仕上げています。 アルトゥール・ドゥトラは、作品について「本作は私の作曲上の想いを、Humberto Mirabelli(ギター)、Beth Dau(ボーカル)、私(ビブラフォン、マリンバ、パーカッション、ボーカル)のトリオで形にしたもので、リオ・デ・ジャネイロのスタジオで2日間でライブ録音しました」と説明。また、自身による各楽曲の解説も公開しています。楽曲解説は以下の通り。 Track 1 - ビブラフォン奏者 Cal Tjader とブラジルの作曲家 Jo??o Donato の共作を想像して制作した楽曲。 Track 2 - モザンビークで行われるイケダとマンデラの会合を想像して制作。 Track 3 - ブラジルとアフロブラジリアンのリズムに影響された楽曲。 Track 4 - 本楽曲の歌詞は、オーディエンスがこの曲を聞く時に現在進行形であることを意識して制作しました。 Track 5 - 私が 2000 年代に住んでいたニューヨークのアストリアのクイーンズ周辺のボサノヴァ回帰を描いたもの。 Track 6 - 本楽曲の歌詞は、世界中の色んな人によって作られた、色んな「音楽」への愛の宣言。 Track 7 - 色んな文化を内包した音楽の旅で、作曲する行為は即興や音楽的集まりの結果だと示しています。 Track 8 - 11/4と5/4 拍子で書いた作品。ある地域のバンドがツアーに出かけて他の文化の「音楽」からの影響を持ち帰った様子を描いている。 Track 9 - 7/4 拍子で書かれており、この作品は作家の私が生まれた街、リオ・デ・ジャネイロに捧げている。 Track 10 - この作品も7/4 拍子で書かれており、作家の息子 Otto の7周年を記念して作られました。 Track 11 - ビブラフォン奏者 Cal Tjader とブラジルの作曲家 Jo??o Donato の共作を想像して制作した楽曲。 Track 12 - シュトックハウゼン等、現代の作曲家によって発展を遂げた“口頭的な楽譜”に影響されて制作 アルトゥール・ドゥトラは、リオの大学を卒業後、ニューヨーク市立大学にて学び、マルコ・ペレイラやネルソン・ファリア、クアルテート・マオガニらをゲストに迎えた初のソロ・アルバム『Projeto Timbatu』を発表。2006年にリオに戻ってからは、ビブラフォン奏者としてゼ・レナトをはじめとしたMPBの名だたるアーティストの録音に参加したほか、ゼ・ノゲイラやユリ・ポポフ、シルヴィア・マシェッチらとコラボレーションを行ないました。これまでにネイチャーブリスから発売した『O Tempo do Encontro』(2013年)を始め、5枚のリーダー・アルバムをリリ-スしています。