〔東京外為〕ドル、143円台前半=実需買いなどで小幅上昇(10日正午)
10日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、実需筋の買いなどが入り、1ドル=143円台前半で小幅に上昇している。一時143円50銭台まで買われた後はやや伸び悩む展開となっている。正午現在、1ドル=143円40~41銭と前日(午後5時、143円13~15銭)比27銭のドル高・円安。 ドル円は早朝、前日の海外市場でやや売られた流れを受け、142円80銭台まで売られた。ただ、同水準では調整的な買いが入ったほか、午前9時以降は実需筋の買いも加わり、仲値過ぎには143円50銭台に上値を切り上げた。その後は買い一服となり、その後は143円台前半でもみ合った。 前日の海外市場では、欧州時間は東京時間からの買いが続き、143円80銭前後に水準を切り上げた。米国時間は、米長期金利の低下を眺めて売り戻され、中盤には142円60銭台に反落。終盤は買い戻しが入り、142円90銭台に持ち直した。 東京時間は、早朝に143円前後を軸に売り買いが交錯したが、その後は「五・十日要因の実需筋の買いがやや活発化した」(大手邦銀)とされ、上値を切り上げる展開だった。ただ、買い一巡後は「日経平均株価の伸び悩みもあり、やや戻り売りに押された」(為替ブローカー)という。 このほか、時間外取引で米長期金利が上昇一服となったこともドル円の伸び悩みにつながったとみられる。目先は、明日に発表される米消費者物価(CPI)を控え、「動意薄になるのではないか」(先の大手邦銀)との声が聞かれる。 ユーロも午前9時以降、対円は小高い。対ドルは小動き。正午現在、1ユーロ=158円24~25銭(前日午後5時、158円31~32銭)、対ドルでは1.1034~1035ドル(同1.1059~1059ドル)。