（ブルームバーグ）： 銅市場に参入しているヘッジファンドの中で突出しているのがロコス・キャピタル・マネジメントとアンデュラン・キャピタル・マネジメントだ。大幅な価格上昇に賭ける思い切った投資は既に勝利をもたらしている。

銅相場は先月、１トン当たり１万1100ドルを超え、最高値を更新した。けん引役となったのは投機的な資金だ。業界関係者の多くがこうした資金は市場の現実を先取りしていると警戒的な見方だ。それ以降、銅先物はピーク水準から10％下落している。しかしロコスとアンデュランは銅のさらなる急伸を見込む。

事情に詳しい関係者によれば、ロコスはここ数カ月間、銅相場が今後数年で２万ドル以上に値上がりする可能性を想定したオプションを相次ぎ購入している。またアンデュランのトレーダーは最近、銅価格が４万ドルに上昇する可能性を予想した。これらの見通しはウォール街の最も強気な見方をはるかに超えている。

銅市場への投資は活況を呈しており、ロンドンとニューヨークの先物市場でファンドマネージャーが保有する銅のロングポジションは今年３倍に増え、５月中旬には450億ドル（約７兆円）に達した。2018年からの取引所データにおけるこれまでの記録を塗り替えている。

アンデュランの主力商品ファンドのパフォーマンスは４月に13－30％のプラスだった。先週の投資家宛ての書簡で同社は主に銅のポジションが寄与したと説明。「今は銅の強気相場の始まりで、最近の価格上昇はそのスタートに過ぎないと考えている」と強い期待を示した。

事情に詳しい関係者によれば、ロコスは今年に入り、マーク・トゥー・マーケットベースでの銅のポジションで相当な利益を得た。

ロコスとアンデュランの担当者はコメントを避けた。

原題：Hedge Funds Andurand and Rokos Took Big Copper Bets Before Spike（抜粋）

--取材協力：Jack Farchy、Archie Hunter.

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