最勝寺で新住職が就任 稚児行列もお祝い 三重・松阪
嬉野黒野町 加藤隆元さんから明徳さんに
三重県松阪市嬉野黒野町の曹洞宗金光山最勝寺(檀家=だんか=約120軒)で20、21の両日、新しい住職に交代する晋山(しんさん)式が営まれた。稚児行列なども行われ、新しい住職の就任を祝った。 初日に加藤隆元住職(80)の長年の勤行に感謝して退董(たいとう)式を執り行い、2日目に加藤明徳さん(42)の第15世住職としての就任式(晋山式)が営まれた。 20日午前10時半からの退董式で隆元住職は「半世紀以上にわたりお務めできたのも檀家の皆さまのおかげです」と感謝し、住職を交替する意向を表明した。 21日午前8時すぎ、明徳さんはこの日のために募集したお稚児さん約40人と町内の練り歩きに出発。古式にのっとって着飾った稚児らとともに世話役の家などを巡った。参拝者たちは、めったに見られない式とあってカメラで撮影するなどしていた。 この後、明徳さんは曹洞宗三重県第一宗務所所長から住職辞令を読み上げられ、正式に同寺の第15世住職に就いた。約150人が見守る中、新住職は「前住職からは物事を丁寧に全力で成し遂げることを学びました。地域の皆さんとは近い存在です。一緒にお寺を守っていきたいと思います」と誓った。 新住職は曹洞宗の青年会有志でつくる和太鼓グループ「鼓司(くす)」に所属。「伝統文化を大切にしつつ、太鼓演奏イベントなどを通して、寺に親しみを持っていただければ」と話した。