市が新たな活用方法検討 コロナワクチン保管冷凍庫の今後の取り扱い【山陽小野田】
新型コロナワクチンの全額公費による接種が昨年度末で終了し、ワクチンを保管していた超低温冷凍庫の今後の扱いが全国的に話題となっている中、山陽小野田市も新たな活用方法を検討している。 コロナワクチンの接種が急がれた2021年、国は約2万台の冷凍庫を全国の自治体に無償で譲渡した。マイナス70度での保管が可能で、市民病院に最初に届いた物は幅と奥行きが約60㌢、高さ約90㌢のものだった。 市では9台を譲り受けた。当初は、急な決定だったこともあり配置場所などに苦慮したが、薬剤師による管理や緊急時の停電に対応できる市民病院、山口労災病院、小野田赤十字病院に設置。ファイザー社製とモデルナ社製を保管し、診療所への配送も行った。 無料接種の終了に伴い、国から冷凍庫の取り扱いを各自治体に委ねる旨が通知された。健康増進課の野原崇史主査は、今後について「利活用する方向で速やかに用途を決定したい」と話した。 市内の接種人数は、昨年に認可が下りた製薬会社大手、第一三共(本社東京都中央区)のワクチンを含め、延べ22万5866人だった。