マー君争奪戦 ダークホースにマリナーズ浮上
■カブス、ダイアモンドバックス、エンゼルスも また、一貫して、獲得に前向きな発言を続けてきたカブスやダイアモンドバックス、エンゼルスなどは、予定通り入札に動く模様だ。カブスのホイヤーGMは11月のGM会議の時点から「申請されたら入札する」と公言。チームの若返りを図る旗手として田中に早くから熱視線を送ってきた。 今オフ、攻撃面で積極的な補強を進めてきたダイアモンドバックスは、投手陣の補強を先延ばしにして、田中の市場参入を待っていた。かねてより、黒田や斉藤など「気持ちで投げるタイプの日本人投手」を買っているタワーズGMは、米球界では日本シリーズでの田中の投球過多を懸念する声が挙った時も、「全く心配していない」と、その男気ピッチに惚れ込んでおり、間違いなく入札するだろう。また、1億3000万ドルを投じて秋信守を獲得したばかりのレンジャースも、参戦必至だ。 田中の去就が決まらず、サンタナ、ヒメネス、ガーザら大物を擁するFA先発投手市場が凍結し、苦情の声が上がっていた大リーグ選手会も、ほっとしたことだろう。ワールドシリーズ終了から約8週間。田中の正式参入で、大リーグの投手市場がようやく動き出す。 (文責・一村順子/米国在住スポーツライター)