THE RAMPAGE、IS:SUE、アイドルマスター シャイニーカラーズら6組が熱演 新たな音楽番組『JOYNT POPS』収録レポ
クレナズム、KOMOREBI、GENICも熱演
今回の番組収録で唯一のバンドアクトとなったのが、福岡を拠点に活動する4ピースバンドのクレナズム。地元のシーンに根付きながらSNSやサブスクを駆使して全国にその名を広げ、クボタカイをフィーチャリングしたラップ入りのドリームポップ「解けない駆け引き」をはじめバンドサウンドだけに固執しない音作りを志向するなど、現代的な感性を持ったバンドと言えるだろう。ギター2本、ベース、ドラムスという編成の演奏で届けられたのは、彼らが劇伴も手がけた映画『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』の主題歌「リベリオン」。萌映(Vo, Gt)の真っ直ぐで透明感のある歌声、青春の疼きや大人への反抗心が描かれた歌詞、それらを抱えて前のめりに駆け抜けていくような疾走感溢れる楽曲。サビ入り前には萌映が「いきますよー!」と客席に呼び掛けて、そこからエモーショナルに想いを爆発させる。両サイドの竿隊も暴れるように弾き倒し、観る者に爽快な爪痕を残していった。 MC SAM、MAXI、YUTA、MATHEUS、DJ OTAの5人から成るKOMOREBIは、同じモデル事務所に所属するメンバーによって結成された、4MC+1DJのオルタナティブヒップホップユニット。2023年より音楽活動を本格化させるなか、2024年5月にリリースした「Giri Giri」の“ギリギリギリ happy”という一度聴いたら耳から離れない中毒性の高いフレーズと、その部分をフォーカスした「#ギリハピダンス」がSNSを中心にヒットを記録。TikTokでの総再生回数は25億回を超えており、9月にはスチャダラパーを新たに迎えた「Giri Giri Remix」を発表したことで、さらに広範囲での話題が期待される。収録ではもちろん「Giri Giri」が披露され、序盤はギリハピダンスを踊りながら各々のヴァースを繰り出しつつ、だんだんと動きもフリーになり、DJも前に出てきてみんなで賑やかにパフォーマンス。テレビ番組の収録というよりも、仲の良い友達連中が好きな音楽を肴にわいわい騒いでいる感じで、そのヴァイブスこそがSNSで人気を集めている理由のように感じた。 avexのDNAを継承する新ダンス&ボーカルグループ育成プロジェクト“a-genic PROJECT”から誕生した男女7人組ダンス&ボーカルグループのGENICは、今年7月にリリースされた配信シングル曲「LifE!!」を披露。メンバーの増子敦貴が作詞を担当したこの楽曲は、ファレル・ウィリアムズ「Happy」辺りにも通じる、オールドソウルのフィーリングをモダンにアップデートした陽気なハッピーソングで、軽快なブラスをフィーチャーしたレトロでポップなサウンド、男女混声によるキラキラしたボーカルワークが印象的だ。振り付けも思わずマネしたくなるキャッチーな動きが満載で、特にサビのクラップを取り入れた手振りなどは見ているだけで自然と心が躍ってしまう。自分らしい人生を送ることの大切さを、肩ひじ張らず気楽に教えてくれるこの楽曲のポジティブさは、7人のフレンドリーな雰囲気があればこそ伝わるもの。フォーメーションを含め息の合ったパフォーマンスにも、彼らのフレッシュな魅力がたっぷり詰まっていた。 以上、音楽性もスタイルもキャリアもバラバラの6組だが、そんなアーティストたちが一堂に会して混ざり合うという意味において、やはりテレビの音楽番組は大きな存在であることを改めて実感した。ネットやサブスクの隆盛によって音楽の聴き方が大きく変わった昨今だが、それらとはまた違ったルートでの新しい音楽との出会い、まだ見ぬポップスとのジョイントの機会を、本番組はこれからも届けてくれることだろう。 --- 『JOYNT POPS』放送予定 #1 2024年10月9日(水)17:40~18:29 <NHK BSP4K>※放送済み 2024年10月12日(土)23:30~24:19 <NHK BS> 出演:THE RAMPAGE、アイドルマスター シャイニーカラーズ、IS:SUE、クレナズム、KOMOREBI、GENIC #2 2024年10月16日(水)17:40~18:29 <NHK BSP4K> 2024年10月19日(土) 23:30~24:19 <NHK BS> 出演:でんぱ組.inc、OWV、OCHA NORMA、Neil、パンダドラゴン MC:藤本美貴 MCゲスト:古坂大魔王
Hajime Kitano