“大阪府警のタナカ”などから「マネーロンダリングの共犯者となる」と言われ…約2000万円の特殊詐欺被害 島根県内で今年最高額
島根県警は26日、島根県東部に住む男性が1986万円をだまし取られる特殊詐欺被害にあっていたことを明らかにしました。今年島根県内で発生した特殊詐欺の中で最高の被害額だということです。 【写真を見る】“大阪府警のタナカ”などから「マネーロンダリングの共犯者となる」と言われ…約2000万円の特殊詐欺被害 島根県内で今年最高額 特殊詐欺(オレオレ詐欺)の被害に遭ったのは、島根県東部に住む男性(70代)です。 島根県警によりますと今月2日、警視庁を名乗る男から男性の携帯電話に「このあと大阪府警から電話があるので、マネーロンダリングの事件と伝えるように」と電話があり、事件番号を伝えられました。 その後、男性の携帯電話に「大阪府警捜査二課のタナカ」や「検事のカミヤ」を名乗る男から「主犯格の男を逮捕した。押収した大量のキャッシュカードの中にあなたの名前があった」「あなたもマネーロンダリングの共犯者になる」などと連絡があったということです。 SNSアプリのビデオ通話機能を介して警察手帳のようなものを見せられたり、逮捕状の画像が送られてきたりしたことから、男性は相手が本物の警察官であると信用し、個人情報や口座番号などを伝えました。 そして「タナカ」や「カミヤ」から「選択肢は3つあり、本日中にすべてを持参して大阪府警に出頭するか、すべての金融機関を凍結するか、金融調査機関に通知して、指定した口座に送金手続きをとってもらい、あなたのお金がマネーロンダリングに使われていないか調べる。終わればお金は返す」などと言われたということです。 男性は全く心当たりがありませんでしたが、相手を本物の警察官と信じ切っていたため、相手の言う通りにお金を振り込めば逮捕を免れると思い、指定された銀行口座に12月3日から5回にわたり合計1986万円を振り込みました。 その後、男性がインターネットで調べたところ同じような詐欺被害があったため、最寄りの警察署に相談。捜査の結果、男性が特殊詐欺の被害に遭っていることが明らかになりました。 島根県警本部は、警察官が電話やメールでお金を要求することはないため、そういった電話がかかってきた場合は詐欺の可能性があるので警察に相談してほしいとしています。
また、ビデオ通話等で警察手帳や逮捕状などの捜査書類を見せることはないと注意を呼び掛けています。
山陰放送