ロッテ・高部瑛斗 首位猛迫への起爆剤に/後半戦のキーマン
完全復活を果たした高部瑛斗が、後半戦も暴れ回る。 7月12日のオリックス戦(ZOZOマリン)では、50メートル5秒8の自慢の快足でチームを勝利に導いた。4回二死二塁、内角低めのフォークを窮屈な体勢で打つと一塁正面へのゴロ。それでも全速力で駆け抜けると、内野安打にした。二塁走者の中村奨も生還して適時打となり、これが決勝点となった。 【選手データ】高部瑛斗 プロフィール・通算成績・試合速報 吉井監督は「高部は足が速くてああいう打球が多い子。ランナーが二塁や三塁にいるときはああいう形で得点するチャンスがあるので、武器だと思います」とたたえた。先発したエース・小島とともに上がったお立ち台で高部は「まだまだ僕自身、去年の分が取り返せていないのでしっかり頑張りたいと思います」と、決意を込めた。 2022年のゴールデン・グラブ賞&盗塁王だが、昨年は開幕前からの右肩の度重なる故障と9月に手術を受けた影響で一軍出場なしに終わった。 今季は5月18日に2年ぶりに一軍復帰。5月は11試合で34打数10安打、打率.294、6月は20試合で75打数23安打、打率.307と徐々に調子を上げた。7月は26日までの16試合で55打数23安打、打率.418と打ちまくっている。 チームの外野争いは岡、藤原と好調な選手が多く、争いは熾烈だが、先頭打者、クリーンアップから下位打線も任せられる高部の存在で、オーダーのバリエーションの幅が広がっている。 「やることは変わらないので、落ち着いてできている」と高部。戻ってきた“固め打ちの名人”が、首位猛追の起爆剤となる。 写真=川口洋邦
週刊ベースボール