出征兵士に贈られた著名俳優の寄せ書き 大阪で展示へ
手作りの竹やりで敵に立ち向かう「少国民」
福山さんは1934年、鳥取県生まれ。自身の戦争体験が宿る資料も展示する。竹やりは戦時中、国民学校5年の福山少年が手作りしたものだ。米軍が圧倒的戦力で猛攻を畳みかけてくるころ、日本では子どもたちが見えない敵に竹やりで立ち向かおうとしていた。福山少年お手製ノートの表紙には、「第四小隊 福山琢磨」と、記されている。 「国民学校が軍隊に組み込まれていたわけです。私たちは『少国民』と呼ばれていました。守られるべきひよわな子どもではなく、少国民として大人とともに国のために戦えという教育です」(福山さん) 学用品の何気ない記述ひとつで、世相がみえてくる。その他、陶器製手榴弾、戦地の兵士を慰めた漫才読本、戦意高揚紙芝居なども展示。戦時生活を実感できる貴重な機会だ。詳しくは新風書房の公式サイトで。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)