インド総選挙、開票始まる モディ氏3期目入りの見通し
YP Rajesh [ニューデリー 4日 ロイター] - 4月から続いたインド総選挙は4日、開票が始まった。世論調査によると、インド人民党(BJP)を中心とする与党連合が圧勝し、モディ首相の3期目が有力な情勢だ。 総選挙は4月19日から各地で7回に分けて実施された。有権者数は10億人近くに達する。 地元テレビが1日の投票締め切り後に公表した出口調査によると、BJP中心の与党連合「国民民主同盟(NDA)」が下院543議席中3分の2の議席を獲得する見通し。BJP単独で前回2019年選挙で獲得した303議席を超えるとの調査結果も複数出ている。 これを受け、国内経済の好調が続くとの期待が高まり、インド株式市場は3日に過去最高値を更新。通貨ルピーも上昇し、債券利回りは低下した。 モディ氏が3期続けて首相を務めれば、インド独立運動の指導者である初代首相のネール氏以来となる。 投票率は約66%で、19年の前回選挙をわずか1%ポイント下回る水準だった。 選挙戦序盤でモディ氏は、経済や社会福祉政策などこれまでの実績をアピールしていた。ただ、第1回目の投票率が低かったことから方針を転換し、野党陣営が少数派のイスラム教徒を優遇していると非難を強めた。アナリストはこの方針転換について、BJPの支持基盤であるヒンズー至上主義的な有権者の票獲得が目的だったと指摘する。 インドでは出口調査の信頼性が低いとされ、アナリストは広い国土で正確な調査を実施するのは難しいと指摘する。最大野党インド国民会議党の元総裁ソニア・ガンジー氏は3日、「出口調査とは全く逆の結果になることを期待している」と語った。