生産性向上メソッド「アジャイル」とは?タスクの細分化と進捗確認がポイントに
どのような生産性向上メソッドを最適とするのかは、人によって大きく異なります。 調節が可能で、自由裁量部分が大きく、流動的なメソッドは、ちょっとしたガイダンスがあればOKなタイプに適しています。逆に、きめ細かくルールが決まっているメソッドは、いつ何をやるべきかをはっきり指示してもらわないと物事を進められない人にぴったりでしょう。 J. D. Meier氏が考案したシステム「アジャイル・リザルト(Agile Results)」は、後者の「きめ細かくルールが決まっているメソッド」カテゴリーに入ります。 アジャイル・リザルトでは、一番大きな長期的目標を達成するために、短期的・中期的・長期的な目標をもとに細かなスケジュールと計画を立て、小さなタスクを完了させていくことで、すべてが完了するように設計します。 では、この「アジャイル・リザルト」の仕組みを説明しましょう。
アジャイル・リザルトとは?
Meier氏はアジャイル・リザルトについて、「人生のあらゆる領域に関して、熟練ややる気、意義を得るのを助けてくれる、リザルト(=結果)主導型のシステム」と表現しています。 前向きなキャッチフレーズに聞こえますね。このシステムのポイントは、煎じ詰めると、目標の設定とプランニングに、もっと真剣に向き合うということです。 アジャイル・リザルトではまず、「日ごと」から「年ごと」までの、あらゆるレベルにおける「3つの勝利」に焦点を当てます(ここで言う「勝利」とは、実際には目標と同じ意味です)。 アジャイル・リザルトの実践方法 まずは、1年間の目標として、3つの「勝利」を設定します。1月1日からでも、その日から数えてでもかまわないので、1年間という期間内に達成するための目標を設定します。これらはもちろん、もっとも大きく、もっとも包括的な目標です。 次に、四半期ごとの目標を設定します。これらは年間目標に向かうための大きな目標で、1月1日からはじめる場合は四半期の初日に、それ以外の日からはじめる場合は3カ月ごとに設定します。 さらにそこから、月ごとの目標を設定します。一般的には、規則的に繰り返していく際には、その月の初日からこのメソッドをはじめるのがベストですが、この場合も、設定した目標が4週間で達成できるものであれば、はじめるのはいつからでもかまいません。 そのあとは、週ごとの目標を毎週月曜日に設定し、日ごとの目標をその日の朝に設定します。目標を分割してできるだけ小さく設定するわけです。 そして、日ごとのブロックが週ごとの勝利につながり、週ごとのタスクが月ごとの勝利につながり、月ごとの目標が四半期ごとの勝利につながるシステムが出来上がるようにします。 管理・振り返り方法も重要 毎朝10分間を使って、日ごとの目標を設定します。また、週ごと、月ごと、四半期ごと、年ごとの目標をたてる日には、15~20分を確保しましょう。このシステムはきちんと整理されているべきものなので、プランナーや、簡単にアクセスできるドキュメントを活用しましょう。 おすすめは、Googleスプレッドシートです。Excelなどではなく、クラウドベースのソフトウェアを使うと、どこにいても目標を確認しやすくなります。1つのワークブック内に、各目標のセットごとにスプレッドシートを用意しておくといいと思います。