百条委設置、賛成多数で可決見通し 兵庫県議会13日採決 多数意見で採決は「記名投票」へ 知事批判文書問題
兵庫県の元西播磨県民局長が作成した文書を巡る問題で、県議会(定数86)は13日、地方自治法100条に基づく調査特別委員会(百条委員会)の設置を求める動議について、採決を行う。動議は最大会派の自民(36人)と第4会派のひょうご県民連合(9人)が共同提出する。会派内で意見が分かれる自民は“造反”を防ぐため、全員賛成するよう党議拘束をかけている。さらに自民などの多数意見で採決は「記名投票」になるとみられ、賛成多数で設置が可決される見通し。 【図表】これまでの経緯 知事や県幹部らを尋問する権限を持つ百条委の設置は「斎藤県政に対する否定」との見立てが大勢で、来夏の知事選にも大きな影響を与えそうだ。 13日の本会議では、各会派による賛成・反対討論の後、まず採決方法を決めるための投票を実施する。 採決方法を巡っては、各会派が攻防を続ける。百条委の設置反対を表明している第2会派の維新の会(21人)は、自民から造反者が出ることを期待して「無記名投票」を要望しているが、「記名投票」を訴える自民や県民連合、無所属議員の一部の合計人数には及ばない見通しだ。 百条委設置について、斎藤元彦知事は12日の定例会見で「議会の判断なのでコメントする立場にない。われわれとしては議会側の要請に基づいて(百条委と別に)第三者機関の設置を決めている。明日の結果をしっかり見ていきたい」と述べた。(前川茂之)