インドのタタ・グループ元会長、ラタン・タタ氏が死去 熱心な自動車愛好家であり実業家
インドで格安小型車を発売
タタ氏はまた、インドにおける自家用車の普及に大きく貢献したことで知られる。2008年に発売されたタタ・ナノは非常に安価な小型車であり、さらに1998年発売のタタ・インディカは20年間生産され続けたインドのベストセラー車である。 事業以外の面では、熱心な自動車愛好家であり、数週間おきにJLR英国本社を訪れ、当時のチーフテスターであったマイク・クロス氏とともにテストコースでかなりの時間を過ごした。 2012年、タタ氏はAUTOCARに対し、「マイクと一緒にサーキットで2、3時間は過ごすようにしています。ですが、自社のクルマだけでなく、ライバルのクルマにも乗るようになったので、時間が足りなくなることがよくあります」と語った。 タタ氏はJLRにおいて、より自由で柔軟な働き方を提唱し、同社の成長を支える理念として現在も受け継がれている。 「JLRの若い世代は変化にとても協力的で、全体的に文化は変わりつつあると思います。しかし、もっとオープンで柔軟であってほしいと願っています。今は、より多くの製品をできるだけ早く市場に投入したいので、柔軟性が本当に重要なのです」 タタ・グループ会長時代にJLRが発売または開発した重要なモデルとして、レンジローバー・イヴォーク、ランドローバー・ディスカバリー・スポーツ、ジャガーFタイプ、Fペイス、Iペイスなどが挙げられる。
フェリックス・ペイジ(執筆) 林汰久也(翻訳)