パリ五輪でなでしこジャパンをメダルへ導くFWは誰? 昨夏のW杯得点王もメンバー入りへ猛アピール中
【多くのFWが爪痕を残す2連戦に】 それぞれの思惑が交差した2連戦。攻撃陣最年長の田中美南は、さすがの安定感でビルドアップに貢献しながら、初戦では完璧なコンビネーションで相手を崩し、フィニッシュを飾った。 そのゴールをアシストした清家は、ウイングバック&トップをこなす。「ラストチャンスに失うものはないです!」と全力でぶつかった千葉、初めて3トップの中央に入った藤野あおば(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)も揃ってゴールを決めた。 決定機を外してはしまったが、スーパーリーグ(イングランド)では終盤にゴールを重ねて自信をつけている植木理子(ウェストハム)。熾烈を極めたアピール合戦は多くの選手が爪痕を残す形となった。 連戦&移動&暑さのパリ五輪本大会で、池田太監督がゲーム作りとポイントゲッターのどちらに重きを置くかで、攻撃陣の枠数が決まるだろう。最後の巻き返しに期待を寄せるか、過去の実績に信頼を寄せるか――池田監督の嬉しい悩みは、最終メンバー決定直前まで続きそうだ。
早草紀子●取材・文 text by Hayakusa Noriko