ええええええ途中でマックに寄ったの!? ラリーに初参戦した小林可夢偉選手の走りを助手席から目撃してみた!!!
■知ろうという気持ちは人一倍
筆者は可夢偉選手とはF1時代の接点はなく。その流れが変わったのは可夢偉選手が2021年のS耐24時間で水素エンジンカローラのドライバーとして参加した時だった。恐らく日本人の中で最も耐久レースを知る男なのにも関わらず初心者講習に出たり、夜間にトラブルが起きた時に自ら修理をするなど、人として面白いな……と。 極めつけはゴール後の記者会見で「24時間レースを見届けたメディアの人は手を上げてください」と逆質問。ちなみにメディアは100人以上いましたが、手を上げたのは筆者を含めて3名のみ。この時に可夢偉選手に「リアルな戦いを伝えられるのはこの人たちだけ、絶対に記事を見ます」と言ってくれたのは、今でも覚えています。 そんなこんなでタッグを組んだわけですが、ラリーの世界では筆者のほうが"いちおう"先輩。僭越ながらラリーのイロハをお伝えしましたが、どんなことでも熱心に聞いてくれる可夢偉選手。当然のことながら、今回も初心者講習にも参加しています。 「今回はプロドライバーではなく新人ドライバー」と気になる質問はどんどん投げかけ、「知ろう」という気持ちは人一倍。この貪欲な姿勢は筆者も見習いたいと思いました。
■レースを楽しむという気持ちを味わってみたい
土曜日はレッキを行ないペースノートを作成します。「あまり情報が多いと走っている時に悩んでしまいそうなので(笑)、シンプルでいいです」といいながらも、コーナーの曲率やライン取りの指示などは初ラリーとは思えない正確さです。筆者もそれにシッカリ応えられるようにしなければ(汗)。 さらに驚いたのは、リエゾン区間で普通に走らせている時に「ダートで気持ちよく走れるセットなので、舗装路では曲がりにくいかも」とモリゾウ号の特性を瞬時に見抜いたことです。でも、「普段はサイド使うことはないので、どうしようかな」と言いながらも、何だか楽しそうです。 せっかくなので、レッキ中の一般道の移動区間で色々な質問をしてみました。そもそも、なぜラリーに挑戦しようと思ったのか? 「プロドライバーをしていると、『レースを楽しむ』という瞬間がありそうでない。そんな中で『その気持ちを味わってみたいな』と思ったのがキッカケです。それにラリーは一般公道を走る競技ですが、山道を全開で走る機会は僕でも経験がありません。さらにこれまでのレース人生の中で参加型のモータースポーツ経験はなく、実際に体験してその魅力を多くの人に発信し、もっとクルマ好き、モータースポーツ好きを増やしたいなと」