両チームのキーマンである森田晃樹（左）と乾貴士(C)J.LEAGUE

【国内サッカー プレビュー】12月2日にJ1昇格プレーオフ決勝を開催。2日、国立競技場で東京ヴェルディと清水エスパルスが最後のイスをかけた激突する。

誰が何と言おうと決戦だ。アドバンテージをもつ東京ヴェルディは引き分け以上で、挑戦者の立場の清水エスパルスは勝つことでJ1昇格が決まる。今季の最後の90分について多くの説明は必要ないだろう。緑とオレンジの火花が飛び交うゲームとなる。 1週間前に行われた準決勝の勝ち上がりは対照的であった。 味の素スタジアムにジェフユナイテッド千葉を迎え撃った東京Vは、立ち上がりは劣勢を強いられピンチを連続して迎える。それでも、オフサイドの判定とGKマテウスのファインセーブでしのぐと、前半終了間際に中原輝と森田晃樹が連続してゴール。エースとキャプテンがゴールネットを揺らした。後半は千葉の攻勢を受ける時間は長かったが、反撃を1点に抑えタイムアップ。90分で勝ち切り決勝へコマを進めた。 対して、IAI日本平スタジアムでモンテディオ山形と対戦した清水は、アクシデントに見舞われた守護神・権田修一に代わってゴールマウスを守った大久保択生がビッグセーブを連発。勝たなければ次のステージに進めない山形の猛攻を集中した守備でしのぎ切り、引き分けでも決勝進出できるアドバンテージを生かす格好となった。 この試合の注目点の1つは、準決勝から立場の変わらない東京Vと反対の立場になる清水の構図。前者はどのように準決勝の反省を生かし戦い、後者はどのように立場の変化を受け入れ、戦い方に落とし込むかがカギを握る。今季のJ2リーグでは清水が2戦2勝とダブルを飾っている。この結果がどのような影響をもたらすかも重要である。 15年ぶりのJ1昇格を目指す東京Vの思いが結実するか、1年でのJ1復帰を誓う清水の意地が上回るか。聖地・国立競技場で“緑の古豪”と“オレンジの王国”が最後のJ1へのチケットを懸けて激突する。