【阪神】低調の打線救った 2戦連続完封負け危機も木浪聖也と小幡竜平の“足”が今季初のドローに導く
◆JERAセ・リーグ 中日2―2阪神(12日・バンテリンドーム)=延長12回= 打線低調の阪神が“足”で今季初のドローに持ち込んだ。2点を追う8回2死二、三塁で近本が二塁内野安打。一、二塁間を抜くことはできなかったが、代走の二塁走者・小幡は一気に本塁へ。「その場ですべきことができた」と同点のホームを踏み、2点打になった。7回までは2安打無得点。2戦連続完封負けの危機から今季初の3連敗と借金3を阻止した。 直前の1死一、二塁では、代打・ノイジーの左飛で糸原の三塁進塁と同時に木浪もタッチアップで二塁へ。相手の中継が三塁送球のラインと見極め「あそこから(送球が)二塁にとは考えなかった」と冷静かつ積極的な判断が実った。さらに好走塁の木浪を小幡に代える勝負手も功を奏した。 木浪も小幡も、事前にベースコーチと状況確認ができていたという。平田ヘッドコーチは1死から代打で12球粘って四球の糸原も「きょうの殊勲」と絶賛した。チーム打率2割1分5厘はリーグ最低。森下、大山、佐藤輝の中軸がそろって1割台の窮地だが、そつのない野球で昨季王者の意地を見せた。(安藤 理)
報知新聞社